一つ一つ時間を掛けて確認していくことに意味があるんですよ。イレッサの問題だって、これは早けりゃいいというものじゃないわけで、安全性、有効性、確認するということが必要なわけです。同時に、やはり早くしなけりゃいけないというのは、それは確かにあるかもしれない。やはり、できるだけ迅速にやりながら安全性、有効性を、一つ一つの医療技術について、一つ一つの医療機関について丁寧にやっぱり確認していく作業をやることによって安全性、有効性、担保していくという仕組みなわけでしょう。何でこれでいけないのかと私、本当に理解できない。
大体、ニーズ、ニーズと言うけれども、いろいろと挙げるのは、乳がんの治療後の乳房再建術とか舌がんの摘除後の形成術が混合診療を認められるべきと言うけれども、これ、実態いろいろお聞きすると、保険と自費ですみ分けてやっていたり、あるいは保険適用を広げて何とかカバーしてやっているというケースも非常に多いんですね。
私は、こういうことで結局、その患者の利益になる、メリットになると言うけれども、実態としてはそういうことはほとんど認められないのではないかというふうに思っておりますし、逆に自費をどんどん拡大していくことによって経済的な格差、これによって受けられる医療が決まるという大変な弊害をもたらすものだというふうに思うんです。
いろんな新しい技術を本当に適用していくということは確かに重要なことなんで、これは厚生省に聞きたいんですが、やはり特定療養費というのを固定的なものとして考えてはいけないと。やっぱり時々刻々変化していく医療技術や患者さんのニーズにこたえる形で、やはり常にアップデートしていくという努力は、これはどうしても必要だと思うんです。
私は、内閣府の言うような新しい治療法や薬や検査ということについては、これは安全で有効性確立されれば特定療養費、更に速やかに保険適用と、こういうことをきちっとやっていけば、内閣府にいわれのないこういう言い掛かりを受けることなく安心、安全な治療法、普及していくことを十分私はできるというふうに思うんですが、厚生労働省としてはどのようにお考えですか。