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小池議員
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「使用者は解雇することができる」という条文が(衆院で)削除・修正されたことをどう受け止めるか。
- 小泉純一郎首相
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政府原案のままでは、使用者に「解雇は自由にできる」という誤解を与えるのではないかとの強い意見があったことをふまえ、与野党の間で真摯(しんし)な議論がなされた結果、こうした懸念を払しょくするための修正がおこなわれたと承知している。
- 小池
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三月に再改定が閣議決定された「規制改革推進三カ年計画」では、(解雇の)金銭賠償方式の検討が掲げられている。金銭で解雇できるような方式は、解雇ルールが修正された経緯もふまえ、いさぎよく撤回すべきではないか。
- 首相
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ひきつづき検討する。
- 小池
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三年までの有期で雇用できることになれば、新規学卒者の採用のあり方が激変するのではないか。中高年の大規模なリストラに利用されるのではないか。
- 首相
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有期労働契約期間の上限延長は、有期労働契約が労使双方にとって良好な雇用形態として活用されるようにするという観点からおこなうものだ。常用雇用の有期雇用への代替など、懸念の事態を直ちに招くとは考えていない。
- 小池
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ILO 条約一五八号では、あくまで常用雇用が原則、有期雇用は例外としている。有期雇用の期間延長で常用代替を進めることは、条約にそむくのではないか。
- 首相
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条約を批准しておらず、コメントする立場にない。
- 小池
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有期雇用など不安定雇用労働者の拡大は、社会保険制度の未加入者を増やし、社会保障制度の土台を揺るがすのではないか。
- 首相
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現状でも、有期契約労働者については、二カ月以上の健康保険等の被保険者で雇用されている者が多くを占めている。社会保険制度の未加入者が増大する事態を招くとは考えていない。
- 小池
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裁量労働制はサービス残業根絶に逆行するのではないか。
- 坂口力厚労相
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導入にあたっては、労使の十分な話し合いを必要とすることなど、制度の基本的な枠組みを維持することから、サービス残業の合理化につながるものとは考えていない。