経済事情に応じた保険料免除制度を改悪したとたん払えない人が続出し、国民年金保険料の納付率が急減した実態が、九日の参院厚生労働委員会で明らかにされました。日本共産党の小池晃議員が追及したもの。小池氏は、画一的な免除打ちきりを批判し、「将来の無年金者を大量に生み出すことになる」と免除基準の見直しを要求しました。
中小業者などが加入する国民年金の保険料は、課税状況や経済事情に応じて保険料全額が免除されていました。厚労省は昨年、半額免除の導入にあたり免除基準を改悪。全額免除から五十万人を締め出す予測を打ち出しました。
小池氏に対し、社会保険庁は二〇〇二年度末の全額免除者が、前年度比で百三十三万人減少したと答弁。〇二年度の保険料納付率も、前年度比 8.1 ポイント減の 62.8 %まで落ちたことを厚労省が答弁しました。吉武民樹年金局長は、免除基準の見直しを検討する考えを示しました。
小池氏は、免除対象から締め出されて保険料全額納付対象となったために保険料未納となった人が百十万人にのぼると試算を示し、「合理的な措置」といって免除基準を改悪した厚労省の責任を追及しました。
>> 速記録