日本共産党の小池晃議員は七日、参院厚生労働委員会で、政府がねらう雇用保険制度の改悪について、「失業者の生活不安をあおり、景気に深刻な影響を与えるものだ」と撤回を迫りました。
厚生労働省の改悪案は、来年度から失業手当の給付額を削減し、保険料率を現在より 0 ・2 ポイント引き上げ月収の 1 ・6 %にするというもの。同省の試算では年間五千億円を超える給付削減、五千八百億円の保険料負担増となります。
厚労省は、" 失業手当の額が再就職時の賃金より高いという逆転現象が、再就職意欲を減退させている " ことを口実に、失業手当の削減が必要だとしています。小池氏はその口実の裏付けとなる具体的な実態を示せと迫りましたが、同省側は答弁できませんでした。小池氏は「必死に探しても生活を支える働き口が見つからないのが実態。失業手当を削って再就職へと無理やり駆り立てるのは、雇用保険の目的に反する」と批判しました。
小池氏は、雇用保険の財政が悪化したときに国庫負担を引き上げる規定が法律にあることを指摘し、国庫負担率の引き上げを迫りました。
坂口力厚生労働相は、「雇用状況が悪くなってきたときに、国が出動をしなければならないことはおっしゃる通りだ」と認めつつ、「雇用保険だけを支えれば、失業者が増えていくだけだ」と答弁。小池氏は「失業者にとって最大のセーフティーネットである雇用保険こそしっかり支えるべきだ」と指摘しました。
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