「公明党が選挙のときに国民に約束していたことと、坂口大臣を先頭に推進している医療改悪法案は、天と地ほどの違いがある」。日本共産党の小池晃議員は二十三日の参院厚生労働委員会で、公明党の公約違反について同党所属の坂口力厚生労働相をただしました。
九八年の参院選で、公明党(当時は公明)は「さらに患者に負担増を押し付ける医療保険制度の『改悪』には断じて反対です」(九八年六月二十二日、公明新聞号外)と訴え、二割負担からの引き上げに反対していました。
今回、負担増の理由となっている医療保険の財政についても、「行政改革や公共事業見直しを断行して税金のムダ遣いをなくし、この財源を活用して、高齢社会に対応した医療制度改革を実現する」(同年六月六日付、公明新聞)と明言していました。
「現在、多少の負担をお願いしても、保険制度を堅持して将来も安心してもらう」と言い訳する坂口厚労相。小池氏は「一・五兆円の負担増がなぜ軽いのか」と批判し、「“公明党は医療費の負担増を阻止してくれるんだな”と選挙で投票した国民も少なくないだろう。責任はきわめて重大だ」とのべました。
また、「公約実現してこそ公明議員」というタイトルの公明新聞の主張(九七年八月九日付)を紹介し、「恥ずかしくないのか」と追及。審議のなかで自民党議員からも法案への疑問の声が出るなか、唯一、積極的に賛成している公明党は公約違反の政党だと指摘し、「こんな医療改悪法案は廃案にするしかない」と主張しました。