【速記録】 参院厚生労働委員会で二十三日、障害者雇用促進法の一部改正案について審議が行われ、小池晃参院議員が質問しました。 小池氏は、精神障害者に法定雇用率を適用する意義について、△障害者の権利保障の側面から重要なこと。△現在、精神障害者を雇用している事業主もあり、他の障害との不均衡を改善する必要性があること。△なによりも、精神障害者の雇用拡大につながる可能性が非常に高いことを指摘。 その上で、「精神障害者にも法定雇用率制度を一日も早く適用すべきだ」と強く求めました。 厚生労働省の澤田職業安定局長は、精神障害者の実態の把握・プライバシー侵害をどう防ぐかなど検討が必要だとの認識を示しました。 小池氏は、プライバシーの問題は、障害者手帳所持者に限るなどでクリアできると指摘。また、九十七年から検討するとしていたにもかかわらず、いまだに検討するとしている厚生労働省を厳しく批判し、精神障害者の法定雇用率の義務化を重ねて求めました。 澤田局長は、「精神障害者を雇用義務制度の対象とする方向というのは間違いない」と答弁。坂口厚生労働大臣も、精神障害者の雇用率の問題は検討しなければならない点を乗り越えれば解決すると答弁しました。 障害者雇用促進法の一部改正案には、問題点は残っているものの、障害者の定義規定に精神障害者が明記されるなど一定の前進もあるため、日本共産党も賛成し、全会一致で可決されました。