>>【速記録】
小池晃参院議員は、十八日の参院厚生労働委員会で、深刻な不況の中で障害者のリストラが進行していることを取り上げ、国の抜本的対策を求めました。 小池氏は、九十八年に障害者の法定雇用率が一,八%になって以降、雇用率未達成企業が九十八年度の二万七八六七社から二〇〇〇年度には三万三七八七社まで増加しているにもかかわらず、未達成企業への雇入れ計画作成命令が二百十七社から百十七社と約半分に減っていることを示しました。その上、二〇〇〇年度の適正実施勧告がわずか三十社、特別指導は二社、公表に至っては一社もないことも併せて指摘し、原因を質問。 厚生労働省の澤田職業安定局長は、事業主が雇用率を達成していなくても、それとは別にもう一つ「一定の基準」があり、この基準に該当するまでは雇入れ計画作成命令を出していないことを認めました。さらに、雇入れ計画作成命令だけではなく、勧告・指導・公表にもそれぞれ別の基準があることが明らかになりました。 小池氏は、「こんなやり方では、障害者の雇用が増えるはずがない。もっと厳格に基準を運用していくべきではないか。」と改善を求めました。 これに対して、坂口厚生労働大臣は「意見は一致でございます。」「メリハリをつけて対応を考えていかなければならない」と答弁し、職業安定局長も改善を約束しました。 次に、障害者雇用率未達成企業から徴収している納付金が、今後、障害者雇用の進展により減少した場合、障害者を多く雇用している企業に支給されている調整金や各助成金に必要な額が確保できなくなるシステム上の欠陥があることを指摘。 その上で、障害者雇用を促進するための制度に「国が財政的責任を負っていくべきではないか」と提案しました。