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医療改悪 国民の負担増1兆円
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質問にたつ小池晃議員 =26日、参院予算委員会 |
二十六日の参院予算委員会で日本共産党の小池晃議員が質問に立ち、今国会に提案された医療改悪法案について「三割の自己負担を強いる医療制度は欧米にあるのか」と小泉純一郎首相を追及しました。厚労省は、改悪法案による負担増が年間一兆円になることを明らかにしました。
ことし十月から高齢者の患者負担増(定額・上限制廃止による一割定率負担の徹底)、来年四月からの三割自己負担(健保、政管、共済、退職者の各医療保険)と保険料引き上げ(政管)が、改悪案にもりこまれています。
「負担増案がでそろう二〇〇三年度でいくらになるか」と小池議員が質問。坂口力厚労相は「(負担増が)四千三百億円」「保険料で五千六百億円(労使合計)の増加を予定」とのべました。
負担増で通院をひかえる受診抑制分についても坂口厚労相は「五千四百億円の医療費が低下する」と試算を示しました。小池議員は「必要な治療を受けなくなる患者もでて、深刻だ」と指摘。さらに負担増による受診抑制で医療費を減らすという政府の「医療改革」によって、九〇年代の患者負担額が激増した経過をパネルで例示。サラリーマンで一・七倍から一・九倍、高齢者で三・一倍になり、同期間に6・7%増の公共料金と比べて異常な上昇ぶりをあげ、「まだ引き上げるのか」と迫りました。小泉首相は「三割負担は適正だと思っている」「国保は三割でやっている」と居直りました。
小池議員は「国保の三割で中小業者がどんなに大変な思いをしているか」と批判。外来、入院とも無料になっている欧米の国々をあげ、「窓口負担をできるだけ低くした方が早期発見、早期治療ができる。病気が重くならないうちに治療したほうが医療費も安くつく。それが世界の常識」と強調しました。
小池議員が日本共産党の「改革案」(国庫負担を元に戻す、薬価引き下げ、早期発見・早期治療体制の充実)を提起したのにたいし小泉首相は薬価引き下げについて「改善策を講じたい」とのべました。
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→→→論戦ハイライト(「しんぶん赤旗」3月28日報道)
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