ホーム > 国会論戦ハイライト > 2001年 >
自衛隊法改悪案
マスコミ委縮させる
参院委で小池議員 「防衛秘密」問題で追及
日本共産党の小池晃議員は二十五日、参院外交防衛委員会で、自衛隊法改悪案に「防衛秘密」漏えい罪が盛り込まれ、マスコミによる取材活動も、漏えいの「教唆」「扇動」にあたるとして処罰対象になる危険がある問題について、「マスコミによる取材活動を委縮させようというものだ」と追及しました。
中谷元・防衛庁長官は、外務省の秘密電文漏えい事件で、その電文を入手して明らかにした新聞記者を有罪(国家公務員法違反)にした最高裁判決(一九七八年)と同じ考え方だとし、「(マスコミの)取材の方法が法秩序全体の精神に照らし相当なものとして社会観念上、是認されるものである限り正当な業務行為」で、処罰対象とならないと答えました。
小池氏は、同判決が「取材行為を犯罪の構成要件にあたるとしている」と指摘、「長官がいくら報道の自由は侵さないといっても、法文には一切記載されていない」と批判しました。
同改悪案が防衛庁と契約している民間企業まで処罰対象に広げている問題について小池氏は、「これまで民間人が漏えいしたことがあるか」と質問。中谷長官は「ございません」とのべました。小池氏は「民間人まで処罰対象にする必要はないではないか」と批判しました。
また、アーミテージ氏(現米国務副長官)が中心になってまとめた対日要求書が「日本の指導者は、機密情報を保護する新たな法律の制定に向け、国民的・政治的支持を取り付ける必要がある」と「防衛秘密」漏えい対策強化を要求していることをあげ、「米国からの要求が背景にあるのではないか」と追及しました。
中谷防衛庁長官は、「アーミテージ氏と会ったときにいわれたのは、これからは(日米での)責任の分担が大事だということだ。機密を守ることはわが国の責任の一環だ」と否定しませんでした。
>>>【議事録】
(2001年10月26日(金)「しんぶん赤旗」より)
|