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難病患者助成をカット/来年度予算案で制度発足以来初電算判定で件数減
参院厚労委で小池議員追及
難病患者にたいする国の助成が来年度政府予算案で一九七二年の制度発足以来、はじめて削減されることが二十二日の参院厚生労働委員会で明らかになりました。二十八年ぶりの改悪にたいし、日本共産党の小池晃議員は坂口力厚生労働相に「あなたは胸が痛まないのか」とただしました。
難病は治療がむずかしいため医療費も高額になり、国と都道府県は特定疾患治療研究事業として四十五の病気を難病に指定。同事業費をつかって医療費自己負担の軽減をおこなっています。この予算額は来年度二百一億四千万円。二〇〇〇年度に比べ二十四億三千万円のマイナスとなっています。厚生労働省の篠崎英夫健康局長は、前年比マイナス予算になるのは「事業として初めて」と答弁しました。それまでの全額公費助成(患者負担無料)に一部患者負担を導入した九八年の「事業効率化」に続く改悪です。
小池議員は、難病患者認定作業のコンピューター化による結果だと追及。厚生労働省が「認定適正化事業」として来年度から導入予定のコンピューター判定で、「どれだけ患者が減るのか」とただしました。
四十五の指定難病患者は全国で四十三万五千人。篠崎健康局長は「おおむね三%、約一万人の減が予想される」と明らかにしました。小池議員の追及に坂口厚生労働相は「認定されるべき人が認定からはずれるなら問題だが、そうはならないと思う」と弁解に回りました。
小池議員は「難病患者が減っているわけではない。認定件数を減らして自己負担軽減の予算を減らすのは明白だ」とのべ、社会保障予算を次々と切り下げる自公保政権の姿勢を批判。コンピューターによる機械的な認定作業にせず患者の個別の事情を考慮した認定を続けるよう求めました。
>>>【議事録】
(03月24日
しんぶん「赤旗」より)
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