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食料と農業の危機打開へ
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志位氏は、今回、提言を発表した最大の理由として、「食料自給率が39%という世界でも異常な水準にまで低下するなど、日本の食料・農業が非常に深刻な危機に直面している実態がある」と指摘。農家が安心して農業にはげめる農政にどう切り替えていくのか、この転換の大きな方向を提起したと述べました。
志位氏は、日本の農業が危機に直面している背景に、戦後の歴代自民党政権がとってきた農政があると強調しました。とりわけ、国内生産を縮小しながら、アメリカ・財界いいなりに国民の食料を際限なく海外に依存してきた輸入自由化路線を批判しました。
また、農家への画一的な「規模拡大」を押し付けることによって家族経営・中小農家を切り捨て、その一方で農産物の価格保障を土台から壊してきたことで農家経営が成り立たなくなったと述べ、「亡国の農政」ともいえる重大な責任を告発しました。
一方で、食料をめぐる国際情勢の激変にも言及。生産の不安定化、需要の増大、投機マネーの流入などによって穀物価格が高騰している問題を指摘し、「食料は海外から安く買えばいいという考えに立っていては日本の先がなくなる」と述べました。
志位氏は、日本共産党として食料自給率の向上を国政の重要な柱にすえるとし、自給率50%台への回復を最優先課題として取り組む方向への農政転換を求めていくと表明しました。
志位氏は、農産物の価格保障を中心とした農家支援など提言の四つの柱(別表)を詳しく説明したうえで、「全国の農業関係団体、消費者団体とも対話や懇談をし、さまざまな協力をしていきたい」と語りました。
(1)持続可能な農業経営の実現をめざし、価格保障・所得補償制度を抜本的に充実する
(2)家族経営を維持するとともに、大規模経営をふくむ担い手育成で農地を保全する
(3)関税など国境措置を維持・強化し、「食料主権」を保障する貿易ルールを追求する
(4)農業者と消費者の共同を広げて、「食の安全」と地域農業の再生をめざす
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