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米国産牛肉の輸入再開決定
食の安全 責任放棄
小池政策委員長の談話

  • 米牛肉の輸入再開決定/政府、ずさん安全確認放置/小池政策委員長抗議の談話(関連記事
2006年7月28日(金)「しんぶん赤旗」より転載

 米国産牛肉の輸入再開を政府が決定したことについて、日本共産党の小池晃政策委員長は二十七日、次の談話を発表しました。


 政府は本日、米国産牛肉の輸入再開を正式に決定した。これはアメリカの要求に屈して、食の安全についての国の責任を放棄するものであり、けっして許すことはできない。

 政府は事前査察によって米国産牛肉の対日輸出条件が満たされるとしているが、その報告書を見ても、脊髄(せきずい)の残存が記載されるなど食肉処理施設のずさんな実態の一端が示されている。わが党調査団が現地で入手した「BSE違反記録」によれば事態はより深刻で、わずか一年四カ月の間に一千件を超える食肉処理場での違反が確認されている。また食品安全委員会プリオン調査会の吉川座長も、今回の事前査察は極めて形式的なものであり、米国で違反が繰り返されている問題について「構造的問題があるのではないか」と指摘している。

 しかも、米国政府が認定している対日食肉輸出施設以外からも、輸出証明書のないまま、米国産牛肉が繰り返し輸出されてきたこともわれわれの調査で明らかになっており、米国のBSE対策の信頼性は低下するばかりである。そもそも、アメリカのBSE対策は、全頭検査や特定危険部位の除去、肉骨粉の製造・利用の禁止、トレーサビリティー(流通経路情報把握)制度など日本で当然必要とされている措置がとられておらず、専門家や消費者から強い不信や疑問が出されてきた。にもかかわらず政府は、国民への説明は後回しにして今回の決定を強行した。

 日本共産党は、日本と同等のBSE対策を米国にとらせるようあらためて要求するとともに、国会におけるすみやかな集中審議を強く求めていきたい。

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