日本共産党の小池晃議員は12日の参院厚生労働委員会で医療・介護総合法案について、「要支援」と認定された高齢者への支援を切り捨てるものだということが、厚生労働省の新資料で明瞭になったと批判しました。
同省は新資料(11日提示)で、要支援者が利用するヘルパーなど専門職によるサービス量は「多くとも現状維持であり、基本的には減っていく」と明記、2025年度には「5割程度」に激減すると試算していました。
小池氏は「新たにサービスを受ける場合には専門的サービスを受けさせず、ボランティアなどに委ねるということだ」と追及。田村憲久厚労相は「将来どうなるかは私たちにもわからない」と無責任な答弁しかできませんでした。
小池氏は、法案先取りのモデル事業を実施した自治体(東京都荒川区)では、心身の状態が改善していないのに本人の意向に反して介護サービスを打ち切られる事態が起きていると指摘し、「(介護保険からの)強制退学だ」と告発。「モデル事業で状態が改善したというエビデンス(証拠)はない」と迫ると、原勝則老健局長は「すべてのケースを確認しているわけではない」と述べ、否定できませんでした。
厚労相は「状態を改善し、悪化を緩やかにするのが法案の目的。結果として専門的サービスが減っていく方がいい」と弁明。小池氏は「状態改善というエビデンスはないのに、専門的サービスを減らす意図は明瞭だ。(サービス減で)状態が悪化し介護の費用が増すことになる」と批判しました。他党議員らから「そうだ、そうだ」の声があがりました。
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