日本共産党の小池晃議員は5日の参院厚生労働委員会で、要支援者へのサービスを介護保険給付から外すのは無理な線引きだと強調し、医療・介護総合法案の撤回を迫りました。
要介護認定は地域差が大きく、特に要支援2と要介護1の区別は微妙で、基準となる認知症の重さも判断が分かれるのが実情です。
小池氏は「ある地域で要介護になる人が別の地域では要支援になる。認定のたびに要支援と要介護を行き来する人もいる。こんな微妙な線引きで保険給付から外すのは大問題だ」と批判しました。
要支援者向け訪問・通所介護を市町村事業に移し給付費を削減する問題で、小池氏が2035年度で2600億円もの削減になると指摘すると、原勝則老健局長は認めました。
要支援者向けサービス事業費に市町村ごとに設けられた上限を超えた際に国庫補助が出るのかと質問すると、原氏は「基本的に上限の範囲でやってもらう」と答弁。小池氏は「市町村はサービス単価を下げるかサービス利用を減らすか、利用料を上げるしかなくなる」と批判しました。
小池氏が「予算が足りなくなればサービス縮小や打ち切りも可能になる」と迫ると、原氏は「事情を聞いて判断する」と答えるにとどまりました。小池氏は「補正予算を組んででもサービスを保障する義務がある保険給付とは全く違う。要支援者が保険上の権利者として扱われず、権利保障の財源的裏づけもなくなる。歴史的大改悪だ」と強調しました。
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