日本共産党の小池晃議員は29日の参院厚労委員会で、政府の産業競争力会議で議論されている労働時間の規制を撤廃する制度の導入について、「『残業代ゼロ』『過労死促進』につながる」と批判し、撤回を求めました。
小池氏は、同会議メンバーの竹中平蔵慶応大学教授が"小さく生んで大きく育てよう"と制度設計の狙いを語っていることも紹介し、「厚労省が財界の圧力に屈して、労働法制の大原則である労働時間規制を取り払う提案を行うなど許されない」と批判しました。
また、産業競争力会議には労働者代表がおらず、労働政策の立案は公労使の3者構成で行うという国際的に確立されたルールにも反すると指摘しました。
田村厚労相は「(産業競争力会議で)議論が煮詰まってくれば、(労働者代表も入る)労働政策審議会で議論をしっかりしていただく」と答えました。
小池氏は「産業競争力会議で議論を煮詰めて方向性を決めるのなら、労制審の議論が形骸化しかねない。労働者を守るという厚労省の存在意義が問われる」と述べ、提案を撤回するよう重ねて求めました。