「赤旗」12月6日付け
社会保障制度改悪の手順を定めるプログラム法案が5日の参院厚生労働委員会で、自民、公明両党の賛成で可決されました。日本共産党、みんな、維新は反対。民主、社民は欠席しました。衆院での採決強行に続き、参院でも野党が求めた本会議での趣旨説明・質疑すら無視して委員会付託を強行し、不正常な委員会の状態のままの採決となりました。
採決に先立ち、反対討論にたった日本共産党の小池晃議員は、不十分な審議で採決されたことについて「与党に第一義的責任がある」としながらも、「本法案の土台となった(自公民)『3党合意』を推進し、本委員会では審議拒否に終始した民主党もその責任を免れない」と指摘。「法案への賛否に違いがあっても、参院として審議を尽くすことが国民から負託された責務だ」と強調しました。
そのうえで、小池氏は同法案が社会保障制度改革の基本を「自助・自立のための環境整備」と規定し、憲法25条に基づく社会保障という考え方を完全に放棄していることを指摘。「歴代政権の悪政によって国民の貧困と生活苦が深刻化するなか、その解決を"自己責任"に押し付けることは断じて許されない」と強調しました。
また、同法案が医療・介護・年金など社会保障の全分野にわたる制度改悪の実行を政府に義務づけていることを指摘し、「大改悪のスケジュールを国会に可決させ、政府に"お墨付き"を与える自作自演の"既成事実化"は断じて容認できない」と批判しました。
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