「赤旗」6月19日付
社会保障を大変質させる医療・介護総合法が18日の参院本会議で自民・公明両党の賛成で可決を強行、成立しました。日本共産党、民主、みんな、維新、結い、社民、生活の各党が反対しました。
反対討論で日本共産党の小池晃議員は、介護保険利用料2割負担の根拠が完全に崩れて田村憲久厚労相が撤回したことをあげ、こんな法案を採決にかけることなど許されないと述べました。
要支援者への訪問・通所介護を保険給付から外して市町村の事業に置き換えることは「サービスを量質ともに低下させ」、さらに特別養護老人ホーム入所を要介護3以上にして多数の人から入所の権利を奪いながら、それに代わる施設計画もなく、「あらゆる面で制度の根幹をゆるがす歴史的な大改悪だ」と批判しました。
小池氏は、都道府県主導で強制的に病床を削減する仕組みについても、「国民皆保険の根幹を揺るがす」と述べました。
安倍政権で検討されている「骨太の方針2014」で小泉政権時代の社会保障抑制路線が完全復活しつつあると小池氏はのべ、”社会保障のため”といって消費税を増税したのに社会保障拡充に回さず、法人税減税に走りだして、その財源を社会保障の削減で賄おうとしていると指摘し、「これほど身勝手で無責任な政治は許されない」と批判。医療崩壊、介護難民の事態がいっそう進行するが、「この道はかつて国民から厳しい批判を浴び、自民党政権の崩壊をもたらした道だ」と強調し、こうした政治に未来はないと述べました。