年の瀬、解雇され住まいも失う…
知恵を出し合い 与野党で対策を
TV番組 小池政策委員長が主張
日本共産党の小池晃政策委員長は二十一日、フジテレビ番組「新報道2001」、NHK「日曜討論」に出演し、深刻な社会問題となっている雇用・失業問題などについて与野党の代表と討論し、「いま必要なのは、とくにこの年末、雇用の維持、暮らしを守るために与野党が知恵を出し合って対策をまとめあげることだ」と強調しました(詳報)。
与党側は、民主党などが提出した雇用対策法案について「趣旨としては否定するものではないが、できることは(政府も)実行している」(自民党の園田博之政調会長代理)などと述べました。
小池氏は、「政府の対策は規模も不十分だし、スピードも遅い。(民主党などの)法案は、一刻も早くということで(参院本会議で)私たちも賛成したが、与党もいうように重なりあっている部分が多い。まとめあげる努力をすべきだ」と主張。参院段階で議論に応じなかった与党と法案採決を強行した民主党の双方の姿勢を批判しました。
これに対し、野党から「小池さんがいったように、成立に向けての本当の努力が政治に問われている」(社民党の阿部知子政審会長)などの意見があがりました。
大企業による大量首切りにどう歯止めをかけるかについて小池氏は、「非正社員の『首切り』は、仕事も住まいも失う人道問題だ。しかも途中解約や内定取り消しは法違反だ」と強調。一九九九年の労働者派遣法大改悪で対象業務を原則自由化し、二〇〇四年には製造業にまで拡大した「政治の責任」を指摘するとともに、「まず、いまの法律でもできる範囲で厳しく指導・監督をすべきだ。ドイツでは大臣が大企業に解雇するなと言っている」と主張しました。
自民党の園田氏は「法律で規制することは自由経済のあり方を否定することになりかねない」などと発言。小池氏は、「ヨーロッパではやっていることだ。当たり前のルールをつくれということだ」と反論しました。
また、園田氏が政府の対策で「年末までの対応は間に合う」と述べたのに対し、小池氏は「本当にとんでもない。このままでいいというのは無責任だ」と批判。
与党が「日経連(ママ)の会長を出した企業が社会的責任を果たしていない」(公明党の坂口力副代表)などと発言したのに対し、小池氏は「日本経団連にものをいったのか。わが党は志位委員長が経団連に大量解雇をやめさせよと申し入れたし、いすゞやキヤノンにもいった。そういうことをやっていないではないか」と指摘しました。
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