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日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008]

テレビ出演後期高齢者医療制度
廃止して国民的議論を
「報道2001」 小池政策委員長が主張

2008年5月19日(月)「しんぶん赤旗」より転載

 日本共産党の小池晃政策委員長は、十八日のフジテレビ系「報道2001」で、各党代表と後期高齢者医療制度について討論し、「制度を廃止し、国民的にどういう医療制度をつくるのかを議論するときに来ている」と提起しました。スタジオの視聴者代表の男性(74)も「思い切っていったん廃止して、国民がわかるよう整理してもらいたい」と話しました。

 討論に先立って出演した自民党の堀内光雄元総務会長は「(七十五歳以上を分けるという根本が)駄目です。なぜ七十五歳なのか。理由がわからない」と制度を批判しました。

 これに対し与党は、「懇切丁寧に説明して、わかっていただくよう努力することだ」(自民党・大村秀章衆院議員)、「もう少し説明しないといけない。制度の根幹は間違っていない」(公明党・坂口力元厚生労働相)と制度を弁護。

 小池氏は次のように反論しました。

 小池 説明不足だったら、怒りは収まっていく方向に向かうはずだが、説明されるほど、皆さんの怒りは広がっている。堀内さんが言うように、七十五歳で切り離すという根本が間違っているということだ。結局安上がりの医療にしようという仕組みだ。

 スタジオ内からも「なぜ七十五歳になったら線引きされるのか」(七十七歳男性)、「廃止に賛成します」(七十六歳女性)など、発言した全員が制度を批判しました。

現役も負担増

 現役世代の保険料負担はどうなるのか。番組では、大企業の労働者などが対象の健保組合と、公務員が対象の共済組合が払う後期高齢者医療制度への負担支援金が、現行より増えることが紹介されました。

 小池氏は「現役世代も負担は軽減されない。そもそも、これから先保険料が天井知らずに上がっていく制度だ。この制度は高齢者だけでなく、すべての世代を狙い撃ちにしている」と述べました。

 財源の議論となり、“消費税でまかなうべきだ”とのコメントも。これに対し小池氏は、医療保険財政の根本問題は市町村国保の財政が厳しいことにあるとし、「市町村国保の財政悪化の原因は、国庫負担率を削ったことと、非正規雇用増で企業の健康保険に入るべき人を国保に追いやっていることにある。国庫負担を元に戻し、雇用問題を含めて考えなければ、問題は解決しない」と指摘しました。

 五月から一部の企業では、高齢者の医療費をどのくらい負担しているかが給与明細に明記されます。小池氏は「給与明細に明示することで、これだけ高齢者にかかっていると見せつけるものだ。“保険料がどんどん増えていいのですか、いやなら医療を削りましょう”という圧力をかけていくのが狙いだ」と批判しました。



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