高齢者医療
保険料上昇を指摘
TV番組で小池氏 評論家も「戦後最悪」
日本共産党の小池晃政策委員長は十九日のTBS系番組「サタデーずばッと」で、スタートした後期高齢者医療制度を厳しく批判しました。
同制度の財源の10%は、七十五歳以上の高齢者が払う保険料です。自民党の古川俊治参院議員は「これから10%をどうするかという議論はないわけじゃない」「財政の状況によっては増える可能性もある」と、高齢者の負担割合の引き上げに言及。小池氏は、「可能性ではなく、高齢者の人口比率に連動して確実に上がる。厚労省の担当者は、『医療費が上がる痛みを高齢者に自分の感覚として感じてもらう』と発言している」と批判しました。
また、高齢者は複数の病院で治療を受けて薬を過剰投与されているとの古川氏の発言にたいし、小池氏は「薬の中身がわかるような手帳の制度などをつくってきたのだから、それを徹底してやればよい」「過剰投与だといって、いろんな病気を持つ高齢者の担当医を一人に絞るのは乱暴だ」とのべました。
終末期医療の問題で古川氏は、「延命装置」による生命維持が「いいのか」などと発言。小池氏は、「尊厳のある最後を迎えたいという思いは当然のことだが、経済的理由で誘導していいのか」と指摘。厚労省の担当者が執筆した解説書でも、「家族の感情」から発生した医療費を抑制する仕組みを検討するのが終末期医療の考え方だとしていることを示し、「早く死ねと言わんばかりの制度だ」と批判しました。
政治評論家の岩見隆夫氏も、「戦後最悪の制度だ。やめたほうがいい」とコメント。司会のみのもんた氏は、「年間十二兆六千億円を天下り法人のために使いながら、高齢者の医療負担一兆一千億円あまりをなぜ出せないのか」と疑問を投げかけました。
自民党の平沢勝栄衆院議員は、「私も法律に賛成した立場で、非常に責任があるが、もっと別のやり方があったのではないか」などとのべました。
小池氏は、年金からの保険料天引きについて、「年金支給は申請主義で、届け出をしなければ記録も訂正しない。ところが保険料は天引きで有無を言わせず取ってしまう。政府は『利用者の便宜のため』などというが、役所が取り立てやすいだけではないのか」と批判しました。
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