経済のゆがみ
本気でメスを
派遣法見直し迫る
テレビ討論で小池氏
日本共産党の小池晃政策委員長は二十七日、NHK「日曜討論」で日本経済の問題をめぐって、与野党政策責任者と討論しました。
冒頭、自民党の谷垣禎一政調会長が「日本は米国のサブプライムローン(低信用者向け住宅ローン)の問題では、先進国で一番傷が浅い」などと発言しました。
小池氏は、「この問題は非常に深刻な問題だ」として、日本企業の株価がアメリカ以上に下がっていることを指摘。背景には、自公政権が国民には雇用破壊と負担増を押し付けて国内需要を冷え込ませてきた一方で、輸出大企業には最大限の支援をして、輸出依存型の経済にしてきた「日本経済のゆがみ」があることを解明しました。
その上で小池氏は「構造改革路線の破たんだ。この道から抜け出さなくてはならない」と国民の家計をあたためる路線への転換を主張しました。
公明党の斉藤鉄夫政調会長も「個人消費を回復させていくために所得を上げないといけない」などと述べ、そのための労働分配率の向上を主張。
小池氏は、「実際(与党がやっていること)はまったく逆だ。賃金を減らす政策をやってきた。労働分配率を上げるというなら、なぜ今度の国会で派遣法の見直しをしないのか」と迫りました。
斉藤氏は、労働者派遣法について「改正(=改悪)当時の坂口厚労相も、たしかに行き過ぎた面があったかもしれないといっている。改正しなければいけない」などと発言。谷垣氏は「派遣法の問題では、ずいぶんおかしなところもあった。厚労省でガイドライン(指針)をつくっておさえていく」などと発言しました。
小池氏は、日本共産党が労働者派遣を原則自由化する派遣法の大改悪が行われた一九九九年から、今日の結果を懸念して反対していたことを指摘。「指針で規制するというのでは、きわめて不十分だし、問題解決にはならない」と強調しました。
与党側が「労働分配率は高めなければいけないが、政治・行政でやれることには限界がある」(谷垣氏)などと述べたことに対しても、小池氏は「やれることはいっぱいある。賃金破壊の最大の原因は雇用の不安定化だ。そこに本気でメスをいれる方向に踏み出さないと日本経済も立ち直らない」と主張しました。
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