新テロ法案廃案に
NHKで小池氏
消費税増税論を批判
日本共産党の小池晃政策委員長は十八日、NHK「日曜討論」に出演し、新テロ特措法案、消費税増税問題などについて各党の代表と討論しました。
小池氏は、新テロ特措法案による給油対象が、アフガニスタンの空爆を含むあらゆる米軍活動を支援できる内容になっている点などをあげ、「報復戦争支援であり、テロ根絶に逆行する」と指摘。さらに防衛省の利権疑惑が浮上したことに触れ、「政軍財の癒着の構造が明らかになってきており、(法案の)議論の前提が崩れている。廃案しかない」と強調しました。
一方、政府の新テロ特措法案の対案として民主党がまとめた骨子について、自民党の谷垣禎一政調会長は「基本的な方向性は結構だ」と述べ、公明党の斉藤鉄夫政調会長も「一致点は見いだせる」と発言。小池氏は、二〇〇六年以降、ISAF(国際治安支援部隊)が米軍主導の「不朽の自由作戦」と一体化していると指摘。「国連決議があれば海外派兵も可能だとする点は、自民・民主の『大連立』の中で、(派兵)恒久法で両党首が一致したといわれており、危険な道だ。憲法違反だ」と批判しました。
また民主党が参院に提出しているイラク特措法廃止法案について、小池氏は「イラクから(航空自衛隊を)撤退させるという法案の趣旨は(われわれと)一致している」と発言。参院では、先に提出されているイラク特措法廃止法案を「まず議論すべき」との考えを示しました。
討論では、自民党の与謝野馨前官房長官が十七日、講演先で消費税の引き上げに言及したことがテーマになり、谷垣氏は「中長期にみると(消費税増税は)避けて通れない課題。消費税は増えていく社会保障財源の有力な候補だ」と発言しました。
これに対し小池氏は、この間、消費税増税分が法人税減税の穴埋めに使われてきたことを数字をあげて紹介。「与謝野氏は『苦い薬が必要』といったが、庶民はさんざん『苦い薬』を飲まされてきた。一方で、大企業は減税という『甘い水』で史上空前の利益をあげている。このうえ、庶民に消費税増税などということは絶対に認められない」と強調しました。
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