国会どう変わる
小池政策委員長CS放送で語る
本来の“議論する場”に
働くものの利益守り奮闘
日本共産党の小池晃政策委員長は、十四日放映のCS番組朝日ニュースター「各党はいま」に出演し、参院で野党が多数派になった国会での対応などについて、朝日新聞の曽我豪編集委員のインタビューに答えました。
曽我氏は冒頭、「私たち政治記者にとっても未知の体験ゾーン。国会はどう変わるのか」と質問。小池氏は「私たちにとっても本当に新しい経験になると思う」と応じました。
とくに小池氏は、「参院選で国民は、『戦後レジームからの脱却』などといって改憲の動きなどを強引にすすめてきた安倍政権の基本的な路線にたいして『これではもうだめだ。別の政治を』と求めた。ただ、その新しい政治の中身がなにか、まだ結論は出ていない。中身をつくっていくのは、まさにこれからの大仕事だ」と強調。選挙戦で訴えた公約の実現のために、「野党が多数をとった参議院のなかで議論をすすめる。それが、国民が今度の選挙結果に期待しているものだと思う」と述べました。
新しい国会では与野党の法案審議の状況がかわるのでないか、との質問に小池氏は、「ある意味ではいままでが異常だった」と指摘。与党が自分たちだけで法案を決定したら、あとは問答無用で数の力で押しとおしてきた、これまでの安倍自公政権のやり方を批判しました。
その上で、「国会本来の姿、良識の府といわれている参院の役割を本当に発揮するために、やはり(与党は)野党の意見も踏まえて法案もつくるし、審議にあたっては、丁寧にやってもらわなければいけない」と語り、「野党が多数をとっている参院で必要があれば(法案を)修正していく。そういう意味では、本来の『議論をする国会』の役割が発揮されていくべきだ」と述べました。
曽我氏は、参院選のなかで若者が労働法制やワーキングプア(働く貧困層)問題に関心が高いという調査結果が出たことを話題にしました。小池氏は、「私たちは、この問題では、今度の選挙で、ものすごく手ごたえを感じている」と述べ、「偽装請負」などの問題を国会で取り上げたことがネット上でもかなり評価されていることを紹介。「私もネットカフェ難民問題を国会で質問し、厚生労働省も調査するということになった。こういう問題では私たちの役割が再認識されていると思う」と力を込めました。
また、今後の国会でも、労働法制の問題は重要な課題となるとして、「残業代割増率の問題にしても、最低賃金の引き上げの度合いの問題にしても、やはり労働者の立場に立って少しでもいいものをと、一歩でも二歩でも改善するという立場で、(政府が出してきている法案についても)修正できないか、おおいに検討、探求していきたい」とのべました。
民主党については、小池氏は、「派遣労働法の自由化に賛成してきている経過がある」と指摘した上で、「ただ、いま出されてきている最低賃金の問題や残業代割増率の問題などでは、民主党のマニフェストなどをみても一致できる方向はいくつかある」と、一致点で共同し、国民要求を実現する立場で奮闘する決意を示しました。
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