年金財源
消費税は適さない
テレビで小池氏
自・公・民の姿勢を批判
参院選の争点として急浮上している年金問題、消費税増税をめぐり、十五日朝のフジテレビ系番組「報道2001」、NHK「参院選特集」で与野党政策責任者が論戦を交わしました。日本共産党の小池晃政策委員長は、「年金の財源として消費税は最もふさわしくない」と指摘し、年金財源に消費税をあてようとする自民、公明、民主の姿勢を厳しく批判しました。
基礎年金の国庫負担を二分の一に引き上げる財源として、自民党の中川昭一政調会長は「消費税も聖域ではない」と発言。公明党の斉藤鉄夫政調会長も引き上げの可能性を残しました。一方、両氏とも「秋に議論すべきだ」とし、あくまで参院選では争点化を避ける態度に固執しました。
小池氏は、「与党は、年金に使うといって定率減税を廃止し二兆八千億円増税しながら、そのうち五千億円しか年金にあてていない。明らかな公約違反であり、国民に謝罪すべきだ」と追及。年金財源にするといって定率減税を廃止しながら、同じ口実で消費税増税を狙う道理のなさを告発しました。
年金財源に消費税をリンクさせる議論について小池氏は、「消費税は収益を上げている人から生活保護を受けている人まで同様にかかってくる。しかも消費税を年金の財源にすれば、消費税を上げるか、それができないならそこそこの水準だとなり、希望のない議論になる」と指摘しました。
年金制度の最大の問題である低年金・無年金を解決する緊急策として日本共産党が提案している(1)年金保険料を二十五年払わないと掛け捨てになる制度を改め、第一歩としてヨーロッパ並みの十年程度にする(2)全額国庫負担による五万円の最低保障年金制度をスタートさせる―を紹介しました。
中川氏も、「小池さんの指摘した二十五年とかいった問題は…検討しなければいけない」と認めました。
小池氏はまた、基礎部分の財源をすべて税でまかない「最低保障」年金(月額六万六千円)が支給されるという民主党の年金案について、「四十年たって六万六千円の最低保障年金が実現するという話だ。六万六千円になるのに四十年かかると、最初の一年間は四十分の一で千六百五十円ということになる。これではただちに低年金を解決することにならない」と説明しました。
■関連キーワード(「しんぶん赤旗」掲載)
|