住民税増税
97年消費税に次ぐ規模
民放番組
小池政策委員長が批判
日本共産党の小池晃政策委員長は二十四日放送のフジテレビ系「報道2001」に出演し、住民税増税を実施した与党の責任を追及しました。
番組では、住民税の月九千四百円増税(年収七百万円の四人世帯)に困惑する家族が登場し、「景気は回復しているのに家計は苦しくなるばかり」と訴えるVTRが放映されました。
小池氏は、今回の増税は、一九九七年に消費税を5%にした五兆円負担増に次ぐ三兆四千億円の大増税で、うち半分が定率減税の廃止だと指摘。「定率減税の廃止は、公明党が『年金財源にする』として実現したもので、これに怒りが広がっている」と公明党の責任を追及しました。
公明党の斉藤鉄夫政調会長は「小池さんは、『公明党が…』といいましたが、私たちは基礎年金国庫負担を二分の一に引き上げるために、定率減税廃止をあてたらどうかと責任をもってやっている」と発言しました。
これに対し、小池氏は「公明党が言い出したことを認めた。しかも、年金財源にあてるというが、高齢者への増税を含め二兆八千億円の増税のうち、五千億円しか年金に回っていない」と批判。一方で、大資産家や大企業に対し、定率減税の廃止分と同じ一兆七千億円を減税していることについて「大企業や金持ちには大減税、庶民には大増税。こういうやり方が一番よくない」と述べました。
また小池氏は、「骨太の方針2007」で、「〇七年度を目途に、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現させる」としていることを示し、「参院選で議論を避けて、増税議論を秋からやり、年明けの通常国会に消費税増税の法案を出すということだ。増税しようというなら、参院選で国民に正面から問うべきだ」と政府・与党を批判しました。
小池氏は、政府の雑誌広告で、“納税額は基本的に変わらない”と大きく宣伝し、小さな字で「ただし、定率減税廃止による負担増が生じます」としていることを示し、「誤解する表現だ」と批判。自民党の中川昭一政調会長は「誤解を招く広報はやるべきではない」と反省を口にしました。
与党が国会会期の十二日間延長を強行したことについて、小池氏は「番組の世論調査でも88%が『国家公務員法改定案で、天下りはなくならない』といっている。年金問題や住民税の通知で国民の怒りが燃えているときに、少しでも投票日を先に延ばせば国民の怒りも収まるだろうというやり方だ」と批判しました。
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