悪法強行狙う会期延長
NHKで小池氏
与党の国会軽視批判
日本共産党の小池晃政策委員長は十七日のNHK「日曜討論」で、悪法強行のための国会会期延長を許さない立場を強調しました。
番組では、「消えた年金」、社会保険庁解体問題に続いて、公務員制度「改革」案が議題となりました。自民党の中川昭一政調会長は、「今国会で成立させることが安倍政権への大きな期待」だと述べ、公明党の斉藤鉄夫政調会長も「(天下りを)一元化してガラス張りにするのは大きな一歩。ぜひ成立を」などと強弁。民主党の松本剛明政調会長は「最悪の場合、天下りが残る」と問題点を指摘しました。
小池氏は、「(法案は)天下りあっせんのための新たなバンクをつくるというもの。今までは二年間は密接な関係のある企業にいけないという規制があったが、これもなくなる。しかも中央だけでなく地方も含め、まるで『全国チェーンの天下りセンター』のようなものをわざわざ税金でつくるもので、こんなばかな話はない」と批判しました。
これに関しては、斉藤氏が社保庁問題を持ち出し、「上は天下りの高級官僚、たくさんの退職金をもらって任期期間中は事なかれ主義。下は下で働かない。これをやめさせるのが公務員改革だ」などと述べました。しかし小池氏は「御党から出た坂口(力・厚生労働)大臣という最高責任者がいたんですから、そこの責任をあいまいにしてはいけない」と指摘。斉藤氏は「もちろん坂口さんだけに責任がないというつもりはないが…」としどろもどろになりました。
国会会期延長問題では、小池氏が「会期末直前に重要法案を参議院にたてつづけに送ってくるのは、本当に国会軽視だ。(野球でいえば)九回裏に逆転されたら、今日の試合は十回までやるとルールを変えるようなやり方で、とんでもない」と厳しく批判しました。
中川氏は「小池さんもいったけれども、本当に参院の自民党のみなさんに大変ごめいわくをおかけしている」と、悪法ごり押しを認めながらも、あくまでも諸法案の採決強行を目指す考えを示しました。斉藤氏は、「(「消えた年金」問題でも)とにかく全力で、できるだけ早くということでお願いしている」などと主張しました。
これにたいし小池氏は、「年金問題での国民の不安にこたえる対策を徹底的に集中的に議論すべきで、その時に社保庁解体まで強行採決するようなことになれば、ますます国民の年金にたいする信頼を失う」と強調しました。
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