米軍再編・教育基本法改悪・共謀罪
終盤国会の課題
政府の狙い批判
NHKで
小池政策委員長
日本共産党の小池晃政策委員長は十四日、NHK番組「日曜討論」に出演し、各党政策担当者と終盤国会の課題について討論しました。
自民党の甘利明政調会長代理は、米軍再編について「日米安保条約と地位協定で施設費などは日本側が負担すると決まっている」と日本側の巨額の経費負担を合理化しました。民主党の松本剛明政調会長は「米側はこれだけやってくれると期待し、日本側は国民の理解が得られないからできないとなれば日米関係に響いてくる」とのべ、負担の積算根拠を求めました。
小池氏は、日本側負担の項目を精査しているとの与党の言い分に対し「順番が逆だ。先に米国と合意して結果だけ押しつける。再編全体がそういうやり方だ。負担を軽減するからやむを得ないというのもまやかしだ。グアムに基地を置き、ハワイ、沖縄とトライアングルで世界に出ていく米国の戦略が先にある。費用をどこまでなら出していいという議論ではなく、一円も出す道理がない」と批判しました。
与党が週明けにも審議入りを狙う教育基本法改悪法案について、松本氏は「改正はする、ただ改悪の流れには反対すべきだと議論が整理されてきた」と民主党の「対案」要綱案を示しました。甘利氏は「精力的に議論し今国会で成立させたい」とのべました。
小池氏は「何のために教育基本法を変えるか政府・与党から説明がない」とのべ、「弱肉強食の政治の弊害を教育基本法のせいにするのはとんでもない。教育を悪くしているのは競争・管理主義だ。(教基法改悪で)教育の目標や内容を政府が決めて法律で押しつけると、ますます教育現場は混乱する。戦争のできる国にする人づくりの方向に教育をゆがめるものだ」と指摘しました。
そして、「憲法に準ずる大事な法律だ。今国会成立などとんでもない」と強調しました。
共謀罪新設の組織犯罪処罰法改悪案について、公明党の山口那津男政調会長代理は「主体と行為の両面から限定的にしている」とのべました。これに対し、小池氏は「政府がいくらでも拡大解釈できる。縛りになっていない」と反論し、「国際条約にことよせて市民運動を弾圧できるような法律をつくりたい動機がある」と政府の狙いを批判しました。
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