米領土の基地建設費用負担
世界に例なし NHK討論で
小池政策委員長
日本共産党の小池晃政策委員長は19日、「日曜討論」に出席し、各党の政策責任者と米軍基地再編問題や「行革推進」法案について討論しました。他の出席者は、自民党・中川秀直、公明党・井上義久、民主党・松本剛明、社民党・阿部知子の各氏。
在日米軍再編をめぐっては、山口県岩国市の住民投票で米空母艦載機の移駐計画の反対票が九割を占めるなど、受け入れ先となる自治体で反対運動が広がっています。
自民党・中川氏は「関係自治体の理解を得られるよう誠心誠意努力していきたい」と発言。民主党・松本氏は「日米関係は重要」「どうしてもやむをえないと感じていただく努力が必要だ」などと述べました。
小池氏は、政府が山口県、広島県、岩国市の出した質問書にも答えていないことを指摘し、「どこが誠心誠意か。頭ごしに説明すらしないやり方に自治体は怒りをもっている」と批判。「長年にわたり基地との共存を強いられてきた岩国市民がノーを突き付けた意味は重い」「耳を傾けないのは絶対に許されない」と述べました。
再編計画に盛り込まれた在沖縄海兵隊のグアム移転費用を米国防総省は当初見積もりの三倍以上、百億ドル(一兆一千八百億円)に膨らませ、その75%(八千八百億円)の負担を求めています。
自民・中川氏は「総額、負担割合はこれからの交渉」と述べました。
小池氏は、「グアム島はアメリカの領土だ。そこにある基地の建設費用を日本の税金で出す、これは歴史上も、世界にも例がない」と指摘。昨年五月に米議会海外基地見直し委員会が「最大で二十九億ドル(三千四百億円)」と、ブッシュ大統領に報告していたことをあげ、「積算根拠をまったく示さず、言い値でどんどんつり上げられている」と批判しました。
公務員削減、国有資産の圧縮などを盛り込んだ「行革推進」法案について小池氏は、「政府の『経済財政白書』でも、日本の支出規模は、相対的に小さいとし、規制の強さも低下したと分析している」と指摘。「どんどん『小さな政府』になった結果、JRでの事故や耐震偽装事件が起こった。そのときに『小さな政府』一辺倒の議論でいいのか。無駄は削る必要があるが、くらしと安全にかかわる部分は強化すべきだ」と述べました。
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