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NHK「日曜討論」/小池政策委員長が出席2004年10月11日(月)「しんぶん赤旗」より転載
日本共産党の小池晃政策委員長(参院議員)は10日、NHK「日曜討論」に出演し、他党の政策責任者と、郵政民営化や「政治とカネ」について討論しました。
小池氏 銀行への市場明け渡しだ自民 効率性高めるため民主 民間に資金を回す
なぜ郵政民営化が小泉内閣の最優先課題なのかを問われた自民党の与謝野馨政調会長は「効率性の高い社会をつくるための改革の一つ」と説明。民主党の仙谷由人政調会長は「金融の問題として考えると、民間資金にお金を回さなければいけない」と述べ、郵貯・簡保の資金を民間に開放する考えを示しました。公明党の井上義久政調会長は「基本方針は枠組みだけ。詳細な制度設計を見守る」と述べました。 これに対し小池氏は「なぜ民営化が必要なのかまったく説明できていない」と批判。経済財政諮問会議で牛尾委員が「民営化は是か非かという議論をすると答えは出ない」と述べていることもあげ、「身近な郵貯・簡保などのきめ細かいサービスを縮小して、銀行業界にマーケット(市場)を明け渡そうということだから、説明しようがないのだ」と指摘しました。社民党の阿部知子政審会長も「国民がみずからのセーフティーネットとして保管しているのが郵貯や簡保だ」と指摘しました。 小池氏は、政府の「基本方針」について、全国一律のサービスを確保するとしているのは郵便事業だけだと述べ、「地方の郵便局から郵貯・簡保が撤退して、委託料が入ってくるのが郵便事業だけになった場合、郵便局は維持できるのか。(郵便・郵貯・簡保の)三本足の一本でもとれたら倒れてしまう」と指摘。民営化で貯金が地方から撤退し、郵便局が維持できなくなったドイツの例をあげ、「いまのやり方では地方の郵便局網がズタズタになる危険が極めて大きい」と批判しました。 与謝野氏は「自民党内にも同じような議論があって、百家争鳴の状態だ」と問題があることを認めました。
小池氏 企業献金全面禁止求める自民 すべては法でしばれぬ民主 迂回献金禁止で法改正政治とカネの問題について、橋本竜太郎元首相らの証人喚問がテーマに。小池氏は「当然必要だ。一億円をポケットに入れて『記憶にない』。こんなバカなことはない。国会の責任として証人喚問すべきだ」と述べ、橋本元首相、青木幹雄自民党参院議員会長、野中広務同党元幹事長の証人喚問で巨額献金の目的や使途、なぜヤミ処理にしたのか、迂回(うかい)献金の実態を解明すべきだと主張しました。 与謝野氏は「与野党の話し合いの問題だ」と述べるにとどまり、井上氏は「橋本元総理はみずから真相を明らかにする。たとえば記者会見される、あるいは政治倫理審査会という場もある」と述べ、証人喚問でなく弁解の場を与えるだけの政治倫理審査会で済ませる考えを示しました。 政治団体の献金の上限規制について、与謝野氏は「政治家は良識をもって行動しなければならない。なにからなにまで法律でしばるのは技術的に難しい」と発言。小池氏は「上限規制は迂回献金の規制に役立たないが、この程度のことすらただす姿勢がないのは驚きだ。耳を疑う」と厳しく批判しました。 焦点の迂回献金規制について、小池氏は「迂回献金はワイロ性が強い。後ろめたいからヤミの中で行われている」と述べ、業界と政治家・派閥とのカネによる癒着関係を隠すために迂回献金が行われていることを指摘。「ヤミの中で行われている以上、企業・団体献金そのもの、元栓をしめなければ、抜け道をつくられる」と、企業・団体献金の全面禁止を主張しました。阿部氏も「同じです」と述べました。 仙谷氏は「迂回献金・指名献金禁止を(政治資金規正法に)書いて、ばれたときに重罰を科される(という改正)でいい」と述べました。
小池氏 原点から議論し直せ年金問題について、小池氏は「(前提となる)数字が狂ってきているから、政府がいってきた給付すら保障できない。破たんにつきすすむだけだ」と改悪年金法を批判。「すさまじい負担増・給付減のレールの上を走ったまま『改革』といって、そのレールの上の車両を変えても行きつく先は希望のない道でしかない。原点から議論しなおすべきだ」と重ねて主張しました。 |
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