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「いつでも元気 2007.12 No.194」より |
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参議院選挙での「自民、公明の政治はもうごめん」という国民の審判は、その後の国会を大きく変えました。
それまで、どんなひどい法案でも、最後は問答無用の数の力で強行してきた自民党や公明党ですが、そうした横暴さは影をひそめています。福田首相の国会答弁も「低姿勢」だといわれています。
「どうせ反対でしょ」!?
それでも事実を突きつけられると、ついつい正体があらわになるもの。先日の私の「自衛隊の給油は戦争支援。こんなことを続けていいのか」という追及には「どうせ反対するんでしょ」と逆ギレ。「どうせ何度聞いても、答えられないんでしょ」とつっこみを入れたくもなりましたが、翌日のマスコミはこのやり取りをいっせいに取り上げました。
「どうせ反対でしょ」と耳を貸さないのならば、これほど民主主義をわかっていない態度はありません。反対意見を持つ政党同士が、国会でその意見をたたかわせ、国民に判断していただくのが民主主義の原則のはず。どうやら、今度の首相もとんでもない人のようです。
全労連と連合、4野党で
しかし国会で強行採決までした「後期高齢者医療制度」も、ごく一部ですが手直しせざるを得なくなっていますし、障害者「自立」支援法はごうごうたる批判の前に「抜本的見直し」をいわざるを得なくなりました。
原爆症の認定行政の誤りも、薬害C型肝炎の被害や中国残留孤児の生活苦を放置してきた問題でも、当事者のみなさんが命がけの裁判に立ち上がって、国を訴え続けてきたたたかいが、政党を突き動かし行政を変えさせています。
これまで次々と強行されてきた労働者派遣法の規制緩和に対しても、「人をモノのように扱っていいのか」という若者の怒りの叫びが全国に広がりました。各地で労働組合をつくり、違法な雇用を是正する成果を上げ、マスコミも大きく取り上げるようになりました。
先日は国会で、全労連に加盟する組合も連合加盟の組合も、そして規制緩和に賛成してきた民主党も含めた野党四党も一堂に会して、「労働者の立場に立った派遣法改正を」という声を上げました。ちょっと前では考えられない光景です。
「テロ特措法」も延長断念
自衛隊のインド洋派遣でも、ついに政府は「テロ特措法」の延長を断念。アフガン空爆やイラク戦争を支援してきた自衛隊の艦船が、戻ってくることになりました。
国民の選挙での審判が、テコでも動かないように見えた巨大な軍事組織まで動かす。まさに民主主義の勝利です。
「新法」の制定も許さず、イラク派遣の自衛隊も含めて、海外派兵をキッパリやめさせましょう。
【追記】福田・小沢の密室「連立」協議は、国民無視だという世論の批判を浴びました。密室で派兵恒久法に道を開いた責任は重大です。国民に背を向けた茶番劇はもうゴメンです。
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