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「いつでも元気 2007.11 No.193」より |
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自公政権が大揺れです。安倍晋三氏は、所信表明演説の二日後、各党の代表質問を受ける直前に辞任表明。びっくり仰天しました。政権の最高責任者なのに、あまりの無責任さに言葉もありません。
時代錯誤の「親子二代」
国会は、自民党のお家事情で勝手に開店休業状態にさせられました。そして、一般の国民が投票できない自民党総裁選挙を「国民的行事」であるかのように大騒ぎ。その結果、新たに福田康夫氏を首相とする政権がスタートしました。マスコミは「親子二代で首相」と報じていますが、こんな国は日本とアメリカと北朝鮮ぐらいで、時代錯誤も甚だしい。
だいたい福田氏は、参議院選挙での「自公政権ノー」という国民の審判について、今までの自民党政治のどこがどう間違っていたのか、いっさい語ろうともしません。反省のないところに進歩はなく、早晩ゆき詰まることは避けられないでしょう。
福田新内閣と正面から対決し、一刻も早い解散総選挙で、自公政治に代わる新しい政治をつくるため、全力でがんばります。
安倍政権とは何だったのか
それにしても、安倍政権とはいったい何だったのか。昨年9月26日の発足からちょうど一年。これまでの罪はあまりに重いと思います。
「戦後レジームからの脱却」だといって、子どもたちに愛国心教育を強制する教育基本法改悪を強行し、憲法改悪のための手続き法も強行しました。
小泉政権以来の弱肉強食の「構造改革」路線もおしすすめました。社会保障改悪で「医療難民」「介護難民」を生み、労働法制の規制緩和は「ネットカフェ難民」を生み出しました。一生懸命生きようとする人々を「難民」と呼ばれるような状況に追い込む国は、絶対に「美しい国」とはいえません。
政治とカネのスキャンダルも相次ぎ、現職閣僚の自殺という異常事態まで起きました。
閣僚を選ぶ際の「身体検査」が不十分だったなどといわれていますが、裏返せば、自民党の国会議員には、大臣になれないほどの「不健康」な政治家がうようよしているということ。「入社検診」や「定期検診」もやらせなければいけません。政治とカネにまつわる病は、自民党政治のそれこそ「生活習慣病」なのですから。
何よりも、「予防と治療」のためには「企業団体献金」と「政党助成金」という二つの「ばい菌」を退治しなければなりません。
対等平等の「友好条約」を
アメリカいいなりもひどかった。特に辞任のきっかけとなった「テロ特措法延長」問題では、勝手にブッシュ大統領に約束してきて「国際公約だ」と。ところが国民の反対も強く、それに押されて民主党も反対姿勢のため、にっちもさっちもいかなくなり政権を投げだしてしまいました。
アメリカいいなり政治の土台にどっかと座っている「日米安保条約」をやめ、対等平等の「友好条約」を結んでいく。この方向で、がんじがらめの呪縛をほどいていきましょう。
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