総選挙でのあたたかいご支援、ほんとうにありがとうございました。日本共産党は九議席と大きく減らしてしまい、まことに残念です。しかし「政権選択選挙」などという、財界・マスコミがしかけた突風のなかで、四五八万六一七二人もの方が「日本共産党」と書いてくださった。この重みを、改めてかみしめています。
国会論戦のなかで、なるほど、やっぱり共産党議員をふやさないといけないなと思っていただけるよう、がんばりたいと思います。
30 兆円運用で 6 兆円の損
さっそく特別国会の参院予算委員会で、年金「改革」について質問しました(NHK で中継・11 月 26 日)。
明らかにしたかったことの一つが年金積立金の問題です。積立金は厚生年金、国民年金、公務員などの共済年金を合計すると、じつに二三六兆円という巨額なものになります。
国民が営々として払い続けてきた年金積立金がこれだけあるのに、なぜ、この不況で苦しんでいるときに保険料の値上げをしたり給付を切り下げたりしなければならないのか。
私たちはこの巨額の積立金を計画的にとり崩し、給付に充てるべきだと八〇年代から主張してきました。
重大なのは、積立金が株式に回されて、累積で六兆七一七億円もの損失を出していることです。私は株式運用をやめ、計画的に給付に充てるべきではないか、と迫りました。
厚労相の答弁は「株だから上がり下がりする。長い目で見てほしい」。まったく国民の大事な資金を何と思っているのか。そんな危険にさらすこと自体、まちがっています。
現時点では市場運用しているのは積立金の一部、約三〇兆円です。それで六兆円の損をしている。ゾッとしますね。〇八年からは約一五〇兆円を自主運用するということになっています。これを全部市場で運用したらどれだけの損失になることか。
赤字でも手数料 176 億円
小泉首相は「専門家に議論してもらっている」と答弁しました。
専門家とはいったい誰のことでしょう。積立金の運用で利益をあげているのは金融機関です。赤字でも昨年だけで、手数料が一七六億円も支払われている。この手数料はすべて年金の掛け金から出ています。
閣僚席や自民党席が「オーッ」とどよめいたのが、年金を運用する特殊法人「年金資金運用基金」と、運用方法を研究している公益法人「年金総合研究センター」の役員がどこの出身かを明らかにしたとき。
いずれも理事長は厚生労働事務次官の天下り、理事は厚労省の天下り、そして金融機関の出身者なのです。
こういう人たちに検討させれば株式投資にという話になるのは目に見えています。ここでもう一言、質問したかったのですが、自民党の片山虎之助予算委員長が激高して、強引にさえぎってしまいました。よほど、こたえたのでしょう。
「年金積立金を給付に回せ!」この声を大きくしていきましょう。