現在の均等室の体制で新たな要求にこたえるのは極めて困難なわけですから、やはりしっかり相談業務続ける保障、責任があるというふうに思いますし、私は、法案の成立待たずに、法事項であるこの事業の打切りということが先行的に現場で起こっているということは、これは何というか、法治主義という点から見ても非常に問題があるんじゃないかなということは指摘をしたいと思います。
最後に、ちょっとこれは緊急の問題で一つお聞きしたいんですが、中国残留孤児の支援策についてであります。
これ大臣は、四月十二日の当委員会で私の質問に対して、拉致被害者の方々との比較では共通する要素もあるが、異なる要素も相当あると答弁されました。
異なる要素、私もあると思うんです。異なる要素と言うのであれば、最大の要素は、北朝鮮の拉致被害者というのは北朝鮮の責任だということです。それに対して中国残留孤児は、戦時中の責任、敗戦後の棄民政策、あるいは早期帰国義務を実施しなかったこと、自立支援義務を実施しなかったこと、正に日本政府の責任だという点が大きな違いだと思うし、その点でいえば、拉致被害者に対する支援の水準よりも低い水準であっていいはずがないというふうに思うんです。
それから、新たな支援策の内容が報道されているんですが、非常に水準が孤児が求めている水準からほど遠いんですね。
私は、新たな給付金制度と言うけれども、生活保護と同一水準であるということ、それから自助努力して得られた収入が収入認定されて、その分の給付が削られるという問題があります。これは孤児が働いて自分でお金を稼ごうと思っても、それが全部収入認定されて削られる、これでは日本人としての尊厳を回復できるものではないと。それから、孤児に配偶者がある場合、あるいはその遺族への給付も報道を見る限りでは見当たらないんです。
大臣、今報道されているようなこういう中身で、安倍首相が指示した、日本に帰ってきて本当によかったと言えるようなものになっていると考えるんですか、これお答えいただきたい。