結局調査やってないという答弁ですね。私は、払うことができるのに払えない人のことを問題にしているのではない。もう保険料払うことができない人のことを私は問題にしているんです。
私は、保険証の取上げを自治体には押し付けながら、その実態を一切調査していない、影響を調査していないというのは余りにも無責任だと思います。
全国保険医団体連合会の調査結果があります。資格証発行全国一位の神奈川県では、資格証を発行された人の受診率は一般被保険者の三十二分の一です。全国二位の福岡県では百十三分の一です。これでは必要な医療を受けられないんです。
このたび、日本共産党の国会議員団としても、全国のすべての病院を対象にして国保の保険証取上げによる被害などについてアンケート調査をやりました。今日の時点で六百を超える御回答をいただいております。この中で、過去三年間で保険証を取り上げられ受診が遅れて重症化したケース、全部で九百三十件もありました。
三十六歳男性、風邪だと思っていたら熱が下がらず肺炎になった。高血圧で治療を中断して脳出血になった。がんの治療を途中で中止した。四十五歳の男性、腹痛を放置したら虫垂炎が悪化した。こんなケースがたくさん寄せられている。しかも、最悪の場合は命も落としている。
これは私どもの調査とは別の調査ですが、全日本民主医療機関連合会が、保険証取上げによって患者さんの受診が遅れ、その結果亡くなられたケースをまとめています。過去二年間で二十五名の方が亡くなられている。例えば、三十二歳の男性、気管支ぜんそくの発作を繰り返していたが、保険証がないため受診せずに売薬のみ。夜間に激しい発作で市民病院に搬送されたが、翌朝亡くなられた。五十五歳の男性、自営業。腹部や背部の痛み、倦怠感があったが、保険料三十五万円を滞納しており、保険証が取り上げられて受診せず、市販の薬だけ飲んでいた。ようやく受診したときには既に膵臓がんが肝臓に転移した状態で、二か月後に亡くなられた。
総理、日本というのは国民皆保険制度の国のはずなんです。ところが、実態としては、保険証取り上げられ、受診が遅れて病状が悪化して命まで落としている、こんなこと絶対にあってはならないことだというふうにお考えになりませんか。