そういうことでは、幾ら直接雇用になっても労働者が報われないんですよ。非常に腰引けてると思いますよ、私、こういう態度は。
ここだけじゃないんですね。ほかにも取り上げると、例えばいすゞ自動車の藤沢と栃木の工場の問題です。
ここは、昨年十月に請負労働者千五百人を製造業派遣に切り替えたんです。一年たちましたから、この十月から直接雇用になる。しかし、ここでもやはり有期雇用なんですよ。しかも、全員が三か月の期間工だというわけです。その先の説明は一切なされていません。労働者の中には、自分たちは来年一体どこに行くのかという不安が広がっている。有志が会社に対して正規雇用にせよと要求してますが、いすゞ自動車の側は応じていません。
これは、十月までいすゞに労働者派遣していたのが、製造業派遣や請負の大手の日研総業、高木工業、こういったところです。ところが、話聞いて驚いたんですが、直接雇用となった現在も、派遣のときと同じ寮に住んで、同じバスで送迎されて、派遣会社の監督員が出勤チェックしているというんですね。しかも、栃木工場で何が起こったかというと、いすゞ自動車からの雇用契約書、これは直接雇用になったわけですから労働者に対して雇用契約、しっかり手渡して結ぶというのはこれ当然の責任なんですが、これ転籍時に渡されないと。労働者が問いただしたらば、派遣会社である日研総業のニュースに、詰所に置いておくから取りに来るようにというふうに書いてあったというんです。契約時に契約書渡さないというのは、これは明らかに私は労基法違反ではないだろうかというふうに思います。
しかも、その派遣会社の監督員が今何やっているかというと、いすゞの期間工に対して、労働者の職場を回って、もし行く先がないのであれば次の派遣先紹介してもいいですよと、そういう話をしている。労働者は、また派遣に戻るのかと非常に不安が広がっているというふうにも聞いています。
政府参考人にお聞きしたいんですが、このいすゞ自動車の現在の職場の実態について、私は労基法違反も含めて調査、是正すべきだというふうに考えるんですが、この点いかがですか。