政管健保のこの社会保険病院ですが、長い間三Kと言われまして施設整備はほとんどない時代がありました。私たちはそういうときに本当に頑張ったと思います。そこでやっていけることの最大のことというのは、やはり患者さんや地域住民の皆さんから病院が信頼されるということ以外に財産はないわけです。そういう意味で、昼夜努力をするということで施設の不十分さ、こういうものを補ってやってきました。
保険給付からは、人件費についてはこれまで戦後一円もお金は出ておりません。当然といえば当然かもしれませんが、国有施設でも一円も出ていないと。収入、保険料収入によって支出に回してきたと、こういうことでやってきました。近年、診療報酬が引き下がり、様々厳しい状況がありますので、そういう中でも私たちは経営努力を私たちの立場でもやってきまして、今日では、単年度ではもう何年間黒字で来ております。そういう病院がもう多くなっております。
我々労働組合といたしましても、今までは、二年前の数字でありますが、私の病院の看護師さんというのは、お医者さんは千九百九十五万、これ平均額ですが、それから社会保険病院は千三百五十六万、看護師さんは、私立の病院は六百六十六万だったわけですね、社会保険病院などは五百七十五万でやりました。今日では、賃金の一律五%カット、定期昇給停止、これ月額にしますと、約一人当たり平均三万円ぐらいになりますが、年収にしますと、五十万円以上賃金が下がっているということもあります。
経営努力で患者さんに対する安全、安心の信頼の医療をやっていこうということを一生懸命やりながら、一方、職員の労働条件は逆に悪くなっておりますが、そういうことについても、我々は今の時代、一生懸命頑張らなくちゃいけないというふうに思っていますが、今、今日ここで議論されているような話も含めまして、この一年間で千人以上も職員が退職をされております。優秀な人材が残念ながら去っていっているという状況がありまして、私たちは、ここのところを含めそういうことがあっても、今後、地域住民の皆さんに立派な医療を提供して頑張っていきたいと、経営にも努力していきたいというふうに組合としても思っております。