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年金施設天下り732人
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年金保険料などでつくられた病院や老人ホームなど(年金・健康保険福祉施設)を運営する九十五の法人が官僚の天下り先とされ、現在、役員で百六十七人、職員で五百六十五人、合わせて七百三十二人が厚労省・社会保険庁から天下りしていることが明らかになりました。十九日の参院厚生労働委員会で、日本共産党の小池晃議員に厚生労働省が答えたもの。
これら法人は七〇年代に急増。天下り先での役員退職金はこの五年間で十二人、合わせて一億八千万円を超えます。多くが三、四年在籍するだけで多額の退職金を得ています。過去の退職金総額を示すよう求めた小池氏に、社会保険庁の青柳親房運営部長は五年以上前の退職金は資料がないと答弁。しかも最大法人の厚生年金事業振興団の金額は一切公表しませんでした。
小池氏は「天下り先を九十五もつくっておきながら、実態はヤミの中。あまりに無責任だ」と批判しました。
同日の委員会では全国三百二十八カ所の施設すべてを廃止・売却する「独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法案」を自民・公明の賛成で可決しました。採決の反対討論で小池氏は「年金資金を流用してきた政府・与党の責任、政治家の関与、官僚の天下り、それらの責任を何ら明らかにしないまま、施設の売却・廃止で『一件落着』にするものだ」と述べました。
一括して売却対象とされている施設には地域医療などで大きな役割を果たしている厚生年金病院や社会保険診療所も含まれており、「乱暴すぎる法案だ」と批判が集まっています。民主、社民両党も反対しました。
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