○小池晃君 昨日の質疑で取り上げたはしけの入札参加資格について続きの質問をしたいと思うんですが、先ほど私の元に外務省ロシア支援室から重大な文書が提出をされました。その件についてお聞きをしたいと思います。 昨日、私、はしけの入札資格がこれは非常に怪しいと、財務大臣は覚えていらっしゃると思いますが、Aランクのはずなんだと。ところが、これはAランク又はBランクになった。これは重大な疑惑があると思う。そうしたらば、欧州局長はこう答えられたんですね。「審査基準を一部緩和いたしました際に根室造船が念頭にあったことをうかがわせる手書きの書き込みのある文書が存在しております」と。その文書を出してくださいと、私、お願いしておいたんです。それが届いたわけです。この文書、性格を説明していただきたい。 ○政府参考人(齋藤泰雄君) これは、「北方四島住民向け「自航式はしけ」建造に係る競争参加資格審査結果について」という報告でございます。 ○小池晃君 どこが出した文書ですか。 ○政府参考人(齋藤泰雄君) 支援委員会事務局と財団法人日本造船技術センターでございます。 ○小池晃君 この文書にはこう書かれています。「尚、審査の過程において、当初の審査基準では根室造船(株)が一部基準を充たさないことが判明したため、地元企業も競争に参加させるべきとの政策的判断に基づき、審査基準を一部緩和した経緯がある。」。そして、この根室造船が一部基準を満たさないことが判明したためと、その部分には二本線で消してあるわけです、手書きで。こういう文書ですね。間違いないですね。 ○政府参考人(齋藤泰雄君) そのとおりでございます。 ○小池晃君 これ、正に私が昨日指摘したとおりのことが起こっていたわけですよ。これ、根室造船と書いてあるんです。付け加えれば、昨日は根室造船と書き込みがあると言うから、書き込んで根室造船と書いてあるのかと思ったら違うんです。元々の文書にしっかり書いてあって、そこをわざわざ消していたわけであります。 これ、当初の審査基準、すなわちAランクだけでは根室造船が基準を満たさない、だから国土交通省の基準をねじ曲げてA又はBにしたと。私、この文書の経過を見れば、この入札審査基準の緩和というのは正にそういう経過だったと思うんですが、局長、そういうことでよろしいですね。 ○政府参考人(齋藤泰雄君) このような、昨日も御答弁申し上げましたけれども、「当初の審査基準を一部緩和したことを示唆する文書がある」ということは報告書にも書かれておりますし、その文書が何であるかということは昨日御説明いたしまして、またお届けもいたしたわけでございますが、その経緯については、残念ながら今回調査の限りを尽くしましたけれども、明らかにならなかったということでございます。 ○小池晃君 外務省報告書には、「地元企業も競争に参加させるべきとの政策的判断」でというようなことしか書いてなくて、根室造船とはっきり書いてあったこと、一言も書いてないんですよ。これ、文書見れば、もう正に根室造船という一つの造船会社を合格ライン、救うために、そこに落とすためにやったということはもうはっきり読み取れる。これはもう否定できないと思うんです。 根室にある造船会社というのは何も根室造船だけじゃない。しかし、根室造船だけが特別な存在だったわけです。なぜなら、根室造船の社長は、鈴木宗男氏の資金管理団体である二十一世紀政策研究会の根室支部代表だと、鈴木宗男根室後援会幹事長なんだと。 こうした審査基準の緩和の経過について、これ、鈴木宗男議員の関与があったことは間違いないと思いますが、外務大臣どうですか。 ○国務大臣(川口順子君) 正にその点につきまして、ここの報告書に書いてございますように、示唆する文書があるが、その経緯については今回の調査の範囲では明らかにならなかったというふうにございまして、その経緯等については不明であったということをきちんとここに書かせていただいているわけでございます。 ○小池晃君 これ、不明なんかで済まないですよ。根室造船とわざわざ書いているということは、特別な、根室造船という一企業に対して配慮があった。それは、根室造船という企業が正に鈴木宗男さんの後援会の幹部がやっている会社だから。だれが見たってこれははっきりしているじゃないですか。 外務省にお聞きしたいんですが、こういう経過について鈴木宗男議員には報告をされていたんですね、これは。どうでしょう。 ○政府参考人(齋藤泰雄君) その辺りの経緯は承知しておりません。 ○小池晃君 これはしっかり調査をしていただきたい。 何か外務省は先ほど文書の性格を支援委員会事務局の文書だと言いましたけれども、冒頭に参加者名簿あるんです。外務省の欧亜室から入っているんですよ、欧亜局から。外務省の職員が入ってやっているんですから、経過知っているはずなんです。 このように、審査基準のねじ曲げが正に根室造船に仕事を回すためだと。明白です。鈴木議員がそこに関与していることは間違いない。ますます偽証の疑い、私、強まったと思います。 鈴木宗男さんの証人喚問を求めて、私の関連質問を終わります。(拍手)