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医療改悪案 高齢者負担12倍の場合も
小池議員追及 厚労省局長「あり得る」
参院厚生労働委
胃がんの末期で自宅療養中の高齢者の場合、十二・六倍もの負担増に――。二十五日の参院厚生労働委員会で、日本共産党の小池晃議員は、政府の医療改悪案による過酷な負担増の実例を明らかにしました。厚生労働省は「そうしたケースもあり得る」(大塚義治保険局長)と認めました。 厚労省の改悪案は健保本人の患者負担を二割から三割に引き上げ、お年寄り(通院)の負担上限を事実上、廃止するなど、大幅な負担増を押しつけるものです。
小池氏が示した例では、大腸ポリープの切除で二日間入院した女性(54)の場合、改悪が実施されると、一・五倍の負担増に。末期の胃がんで月四回の往診を受けている高齢者は、三千二百円から四万二百円へ十二・六倍も負担が増えます。高齢者が上下とも総入れ歯にすると、現在三千二百円の患者負担が、七十五歳以上で六千七百円、七十〜七十四歳で一万三千三百八十円となります。
小池氏は「これでは必要な医療が抑制される」「冷え込んだ景気をさらに悪化させることになる」と批判、改悪案の撤回を求めました。
坂口力厚労相は「(負担増を実施しても)そんなに受診が抑制されるとは思っていない」と冷たい姿勢を示すとともに、「いまは年末に向けて最終案を固めている段階であり、もう少し様子を見てから議論したい」と答えました。。
>>>【議事録】
(2001年10月26日(金)「しんぶん赤旗」より)
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