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企業年金の受給権守れ 厚労相、不十分さ認める

 厚生年金基金などの企業年金は、「経営の困難」を理由に、労使の合意があれば受給している人まで含め給付の切り下げができますが、年金の受給権保護の立場からはきわめて不十分な制度であることが明らかになりました。

 五日の参院厚生労働委員会で、確定給付企業年金法案が審議されました。質問にたった小池晃議員は「昨年は、百七十七もの基金が給付の切り下げを行っている。米国では、加入三年で受給権が発生し、この分については、引き下げは制度上許されない。日本は、受給中の年金まで切り下げられる。受給権保護は、企業年金に対する信頼を確保する上でもきわめて重要ではないか」とただしました。

 坂口力厚労相は、「受給権保護が大事だということは認識しているが、一度にやるのは難しい。時間をかけながら仕組みを入れてゆきたい」とのべ、日本の企業年金の受給者保護が不十分だと認めざるをえませんでした。

 小池氏は厚生年金基金への厚労省からの天下り人数を質問。本省関係から八十八人、社会保険事務所から六百三十一人で、七百人以上が各基金に天下っていることがわかりました。天下りの見直しについて坂口厚労相は「請われて行くのでなく、押しかけて行くのは自重しなければならない」と見直しを約束しました。

>>>議事録
(06月12日 しんぶん「赤旗」より)

 

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