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雇用促進住宅
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全国約十四万戸三十五万人が住む雇用促進住宅の約半数の廃止計画問題で、日本共産党国会議員団は二十六日、入居者の理解を得ない一方的な住宅廃止や入居者退去を強行しないことなどを舛添要一厚生労働相に申し入れました。申し入れには小池晃(政策委員長)、井上哲士、山下よしき各参院議員、佐々木憲昭、高橋ちづ子両衆院議員が参加しました。
小池議員らは、突然の退去通知に、居住者から「紙一枚で何の説明もない」「市営住宅はいっぱいで入れず、目の前が真っ暗」などの声が寄せられていると説明。(1)廃止決定を白紙に戻し、再契約拒絶通知を中止する(2)一方的な住宅廃止や退去を強行しないこと(3)退去が難しい場合は、入居継続を認めるなど居住権を保障する(4)売却を認める場合、自治体と協議し、入居者にとって最善の結果となるようにする(5)ワーキングプアなど住居を確保できない人への住宅対策として活用方策を検討すること―の五項目を提起しました。
舛添厚労相は「入居者の声を聞き説明会をきちんと開き、一方的な形で入居者を退去させることはないよう大臣として指示をしたい。ご高齢だったり、身体障害があったり、困っている人の声を聞き、よく説明をし、手を差しのべて対応するよう指示します」と語り、早急に改善策をまとめ文書で回答すると表明。また、ワーキングプアなどへの活用方策も含めて検討したいと答えました。
厚生労働大臣 舛添 要一 殿
2008年8月26日 日本共産党国会議員団
全国で14万戸、35万人が住む雇用促進住宅を全廃する方針のもとで、居住者の入居契約打ち切りがすすめられ、まともな説明もないまま、早ければ今年中の退去を迫られる人たちもうまれている。
雇用促進住宅は、建設当初の目的の「移転就職者向け」から「仕事と住まいを求める人達を対象」に拡大され、公営・公団住宅と同様に国の住宅政策5カ年計画にも位置づけられてきた。しかし、特殊法人改革の中で住宅の建設・管理から撤退し、全廃させ売却する方針が採られた。それでも当時は三十数万戸という規模の大きさや居住権などの問題を踏まえ「30年程度を目途に」と一定の年月をかけることを明記し、居住者に対して配慮をせざるを得なかった。
その後、2005年末の規制改革・民間開放推進会議第2次答申での見直しで「30年かけて」と言う方針を撤回し、「民間事業者のノウハウを活用し」、「できるだけ早期に廃止」すると変更して以降、次々に前倒しし、ことし4月にはいっきょに全住宅の半分程度まで一方的に廃止を決定してしまった。
今回の突然の退去を求める通知に、居住者からは「通知の紙一枚で何の説明もない」「市営住宅はいっぱいで入れず、目の前が真っ暗」「民間は高くて今の収入ではとても移れない。ホームレスになれと言うのか」などの怒りの声が寄せられている。
日本共産党は、これまでも居住者の声を政府に伝え、実現を求めてきたが、今回改めて厚生労働大臣に以下の通り申し入れる。
以上
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