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温暖化対策 国際責任はたせ
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国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)は、産業革命前に比べ気温上昇を二度以内に抑えることが重要で、そのために二〇五〇年までに先進国が温室効果ガスを80%削減(一九九〇年比)、二〇二〇年までに25―40%削減するよう求めています。
志位氏は、この全人類的課題に、地球上のすべての国・地域が全力を注ぐ必要があるとしつつ、産業革命以来の経済活動を通じて地球温暖化に大きな責任を負う先進国が「(1)自らの責任を自覚し削減の先頭に立つ(2)途上国に対して積極的な技術・資金の支援を行うという『二重の責任』を果たすことは、先進国に課せられた当然の歴史的責務だ」と強調しました。
こうした世界の現状のもとで、日本政府は、京都議定書で6%削減(九〇年比)の目標を掲げながら、逆に6.2%も増やすなど、人類的課題をはたす責任を投げ捨ててしまっています。
志位氏は、この政府の姿勢を批判し、国際的な責任を果たすために求められている「三つの転換」を提起しました。
第一は、温室効果ガスを大幅に削減する中期目標を明確にすることです。志位氏は、「二〇年までに(九〇年比で)30%削減することを明確にした中期目標の確立に踏み込む」ことを求めました。
第二は、最大の排出源=産業界の実質的な削減を実現することです。志位氏は、現在の政府の“財界まかせ”の姿勢から転換し、政府と経済界との削減協定締結などの措置に踏み出すことを提案しました。
第三は、現在の化石燃料偏重・原発だのみから脱却し、自然エネルギー重視へとエネルギー政策を抜本的に転換することです。
最後に志位氏は、国民の世論と行動で、持続可能な経済・社会を目指す重要性を強調したうえで、「洞爺湖サミットで、日本政府が積極的に対応するよう求めたい」と述べました。
地球温暖化抑止は、一刻の猶予も許されない人類的課題
国際的責任をはたすためにも、わが国の政策の抜本的転換をもとめる
(1)先送りにせず、ただちに温室効果ガスを大幅に削減する中期目標を明確にする
(2)最大の排出源である産業界の実質的な削減を実現する
・具体的な削減目標を掲げた公的協定を経済界に義務づける
・実質的な削減を加速する「国内排出量取引制度」を実施する
・化石燃料の使用削減を促進するために環境税を導入する
(3)エネルギー政策の重点を自然エネルギーの開発・利用へ転換する
国民の世論と行動で、持続可能な経済・社会をめざして踏み出す
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