事務所費問題
中川氏らの「赤旗」攻撃
やましさ物語るもの
事務所費問題が議論となった十四日放映のフジテレビ番組「報道2001」で、不透明な支出が指摘されている自民党の中川昭一政調会長と民主党の松本剛明政調会長が「しんぶん赤旗」の取材・報道を攻撃しました。その言い分はまったく成り立ちません。
本紙三日付では、中川、松本両氏を含め閣僚・政治家十八人が、賃料のない議員会館を資金管理団体の「主たる事務所」にしながら、年間一千万円以上の事務所費を政治資金収支報告書に記載していることを報道し、マスメディアが一斉にとりあげることになりました。
これに対し松本氏は「『赤旗』さんの取材を受けた覚えはない。いわば問答無用で書くのは、ちょっと政党の機関紙で(どうか)」「白昼歩いていて、いきなり殴られた気持ちだ」などと述べました。
公開すべきもの
しかし、本紙が明らかにしたのは、総務相に提出された二〇〇五年分政治資金収支報告書に記載されていることです。同報告は、政治資金をガラス張りにして、国民の不断の監視と批判を仰ぐことを趣旨としている政治資金規正法に基づき、政党・政治団体が毎年提出しています。いわば政党・政治家が「政治資金はこのように集まり、こう適正に使われた」と責任をもって示したもので、その内容は国民だれもが閲覧できます。
これを報道されたら困るというのは、不透明な支出があるのではないかと疑われても仕方がありません。日本共産党の小池晃政策委員長は「政治資金規正法に基づいて帳簿をつけることは義務になっている。それを公開すべきだ」と反論しました。
司会に問われて
中川氏にいたっては「『赤旗』のような政党機関紙も、ほんとうにきちんとやられているのかも、この際、徹底的にやった方がいい」「機関紙をきちんと購入しているかどうかとか、公表したらどうか」などと意味不明な八つあたりにでました。
司会者に「『赤旗』に何か不透明なところがあるのか」「何のことをいっているのか」と問われても、「とか、です」「一部いくらかける何部=何万円ということもきちっと公表したらどうか」などと支離滅裂でした。
機関紙の収支を含めて、いちばん詳細でガラス張りの報告書を出しているのが日本共産党です。小池氏がこのことを指摘したのに対し、中川氏は何もいえませんでした。
中川、松本両氏の本紙取材・報道への攻撃は、それだけ国民に説明できないやましさを物語っているといえるでしょう。(柳)
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