|
2007 2大選挙最前線
|
|
十一月末、大正区内のある居酒屋で、客同士がこんな会話を交わしました。「今度の選挙、公明党を頼む」と一人の客が言うと、「議会で同和問題で追及しているのは共産党だけやないか。公明党は何も言うてないやろ」ともう一人の客が応じました。そばにいた党小林支部の男性(60)はびっくり。「市民が共産党を語ってくれている」と“今が選挙”を実感したといいます。
いっせい地方選挙の同区で、日本共産党は小谷みすず府議(52)が四期目、矢達幸市議(66)が八期目をめざします。
府議選は前回も立候補した保守系無所属候補との対決となる見込みです。前回は小谷さんが五百五十七票差で競り勝ちましたが、白紙票と無効票が合わせて三千票余ありました。
「市内唯一の共産党の府会の議席を『オール与党』あげて落とすということが至上命令になっている」。大手マスコミ記者は言います。
保守系無所属候補(沖縄県出身)は、葬儀や地域の行事に顔を出し、住民の四分の一を占める沖縄県人会への浸透や飲食店回りなど地域訪問に懸命です。
同候補を応援する前出の自民党支部幹部は「自民推薦は自分から断った。広く票をもらわな勝てんから。前回の白紙票のほとんどが公明党やといわれているが、(沖縄出身の候補は)公明党以外の票はほぼ固めたんとちがうか。当選するにはあとは公明党がカギを握っている」といいます。
三議席を争う大阪・大正区の市議選は共産党、公明党、民主党の現議席に、前回落選した元自民党市議が議席奪還をめざしています。支持層の掘り起こしのため、地域回りを早くから行い、すでに夏から週一回の駅前宣伝を続けています。
民主党候補は鹿児島県人会やPTAなどのつながり、連合労組などを頼りに地域を訪問。公明党は、同窓会名簿などで共産党支持者にも支持を依頼してきています。
自民党、民主党の両陣営は「四人のうち二人が共産党だから街づくりが遅れている」(民主党)などと共産党落としに的をしぼっています。
日本共産党の小谷、矢達両議員は住民と力を合わせてこの四年間に震災時の津波対策としての防潮鉄扉の耐震・電動化を実現しました。国道の交差点事故府内ワースト9位、一週間で二人も死亡事故が起きた国道43号泉尾交差点の信号表示の改善は「安心して渡れるようになった」と喜ばれています。
超大型店の出店計画は商店街とも協力して全国で初めて断念させることができ、「庶民のための議員は必要や」とは自民党支持だったある商店街の役員の話です。無料敬老パスは市民ぐるみの運動で存続させることができました。
専任の所長を配置しての生活相談活動は年間約三千件にのぼり、両議員と連携して解決に全力。「死ぬしかないと思っていた」という女性(64)は「自民党を応援してきましたが困ったときに本当に頼りになるのは共産党だとわかりました」と知り合いに支持を広げています。
十二月中旬に党大正区委員会が開いた小池晃政策委員長・参院議員を迎えての演説会に党員以外五十人以上が参加した党平尾支部では参加者が入党したり、「しんぶん赤旗」日曜版を購読したり、知人に党支持を語るなどの変化が生まれています。
党支部主催の演説会・懇談会は大正区内の全支部が開催。初参加が相次ぎ、身近な要求から党への意見まで気軽に語りあえる場となっています。
それだけに「小谷さん、矢達さんは大丈夫」の声が他陣営だけでなく、支持者の中からも聞かれます。
有権者との対話を続けてきた党小林支部の楠山昭男さん(63)は「大丈夫論が一番こわい。全国の宝である議席を失うわけにはいかない」といいます。同支部は三十一日を投票日とみたてて対話・支持拡大をやりきろうと連日奮闘中です。
共産党の同区の小谷泰典選対本部長は言います。「両候補とも実績と人柄は抜群ですが、対話・支持拡大はまだまだ遅れています。党員、後援会員の力をつけ、年内に得票目標にみあう支持拡大をやりきってがんばりたい」
リンクはご自由にどうぞ。各ページに掲載の画像及び記事の無断転載を禁じます。 © 2001-2010 Japanese
Communist Party, Akira Koike, all rights reserved. |