雇用3野党案 参院委採決強行
対策実現努力こそ
小池氏が批判
参院厚生労働委員会で十八日、民主、社民、国民新の野党三党提出の雇用対策関連四法案の採決を岩本司委員長(民主党)が強行し、民主、社民の賛成多数で「可決」しました。採決を前に与党議員が委員長席に詰めかけ大混乱したため、日本共産党の小池晃議員は、岩本委員長に混乱を収拾するため理事会の開催と採決の中止を求めました。委員長が聞き入れず採決を強行したため、小池氏の法案への態度表明の機会は奪われました。
採決に先立つ質問で小池氏は、政府・与党に対し「野党の提案でも、いいところは取り入れ、より良いものにしていくべきだ」と求めました。一方、深刻な雇用危機のもとで国民が期待しているのは、議論で終わらせるのではなく、政策を実現することなのに、その努力を尽くさないまま採決を強行しようとする民主党の姿勢を批判しました。
さらに小池氏は、地方紙の社説でも「『百年に一度』という危機感が本当にあるなら、雇用や中小企業対策で与野党協議を進めて一致点を探り、スピード審議のうえ具体化できるはずだ」と求めていることを示し、明日から寮を追い出され、住む家がないという労働者に希望ある対策を示すことこそ「今求められている国会の責任だ」と力を込めて訴えました。
一方、自民党と民主党の質疑では、「強行採決だ」「何を言っているんだ」などの怒号とヤジが繰り返され、互いに対策をまとめあげようとする姿勢はみられませんでした。
小池氏は強行採決を受け、岩本委員長に対し、あらためて理事会を開催し、委員会の状態を採決前に戻すよう主張。また、井上哲士参院国対委員長とともに江田五月参院議長を訪ね、同様の申し入れを行いました。岩本、江田両氏とも「うけたまわった」と述べるにとどめました。
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