雇用関連の3野党法案
小池氏「合意の努力を」
参院委委員長 採決日程を強行
参院厚生労働委員会は十七日、理事懇談会を開き、民主、社民、国民新三党提出の雇用対策関連四法案について、十八日の同委員会で審議し採決する日程を民主党の岩本司委員長の職権で強行しました。
協議では、民主党が十八日の審議と採決を提案したのに対し、自民党が審議入りと採決に反対しました。
日本共産党の小池晃議員は「三野党提出の法案は政府案と重なっている部分もある。与党も議論に参加すべきだ。採決については引き続き協議するということで、採決を前提にせず、十八日に法案の審議をすればいいではないか」と提起しました。自民党も、採決を決めないのであれば、審議入りしてもいいと発言しました。
これを受け、民主党も採決問題では軟化し、十八日の法案日程協議に入り、まとまりかけました。しかし、突然、岩本委員長が十八日の審議後に採決も行うと宣言し、民主党理事とともに席を立つという異常事態になりました。
協議後、小池氏は、岩本委員長に抗議し、「採決の日程を白紙に戻し、合意を得る努力をせよ」と強く求めました。
党略のぶつかり合いは許されない
小池氏会見
日本共産党の小池晃政策委員長は十七日、国会内で記者会見し、民主党が雇用関連法案を十八日の参院厚生労働委員会で審議・採決する日程を強行したことについて、「異常な形で採決日程が決められた。民主主義のルールを壊すやり方だ。採決日程は白紙に戻して、与野党ともに合意の努力をすべきだ」と表明しました。
小池氏は、「派遣切り」で明日から家がない人たちの深刻な実態を、連日ニュースが報道していると指摘し、「国民の命と明日の生活が危機にある中、雇用対策を実らせるために、お互いに知恵を出しあって合意すべきだ。与野党がお互いに党略でぶつかりあって、結局何も決まらなかったならば、国民に対してこれほど無責任なことはなく、許されない」と批判しました。
そのうえで小池氏は「日本共産党は、さまざまなレベルでの与野党協議を呼びかけて、合意できるよう最後まで努力する」と強調しました。
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