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ネットカフェ難民5400人
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この調査は、日本共産党の小池晃参院議員が三月の国会質問で実態調査と対策を求めてきたもので、厚生労働省が六、七月に実施しました。
「ネットカフェ難民」たちが住まいをなくした主な理由は、仕事を失ったことによります。調査では、「仕事を辞めて家賃等を支払えなくなった」(東京32.6%、大阪17.1%)、「仕事を辞めて寮や住み込み先を出た」(東京20.1%、大阪43.9%)と過半数を占めています。また、年齢別では二十歳代で最多の26.5%、五十歳代は23.1%と高くなっていました。
東京二十三区と大阪市の住居喪失者へのアンケート調査では、非正規労働者の手取りは、東京で平均十一万三千円、このうち日雇い派遣は同十二万八千円でした。
また、同時に公表された事業主(対象十社)を通じての日雇い労働者の実態調査によると、一カ月未満の短期派遣労働者が五万三千人にのぼり、このうち日雇い派遣労働者が五万一千人と、大半を占めていることが明らかになりました。月平均十四日就労し、平均月収は十三万三千円でした。年齢構成は三十五歳未満の若年層が68.8%を占めていました。
ネットカフェ難民 二十四時間営業のインターネットカフェ、マンガ喫茶で寝泊まりし、日雇い派遣などで不安定な暮らしを強いられる若者を指します。失業をきっかけに住居を失い、そのために就職が困難になるという悪循環にあります。
厚生労働省の今回の調査では、ネットカフェなどで週半分以上寝泊まりする「住居喪失不安定就労者」を「ネットカフェ難民」として推計しています。
小池晃参院議員の話 懸命に働いても住居が確保できない「ネットカフェ難民」は、早急な実態調査と対策が求められており、私も現場調査にもとづいて国会質問で取り上げてきました。
厚生労働省が初の調査を行ったことは、一歩前進です。
調査は、緊急で限定されたものであるとはいえ、住居を失う理由の第一に、失職で家賃が払えなくなる実態が明らかになっており、私たちが参院選で主張した若者への家賃補助などの必要性を裏付けています。
また、短期派遣労働者のなかで日雇い派遣労働者が大半を占めているのは、驚くべき実態です。
「ネットカフェ難民」を生み出している「日雇い派遣」「スポット派遣」に当面、社会保険加入の道を開くとともに、登録型派遣による日雇い型の雇用をなくしていくべきです。
厚生労働省の「ネットカフェ難民」への実態調査では、「ネットカフェ難民」を生み出している日雇い派遣労働者の実態が明らかになりました。
日雇い労働者を派遣している事業主への調査によると、対象となったわずか十社の合計で派遣労働者は、一日当たり平均で六万五千人にのぼります。そのうち一カ月未満の短期派遣労働者は五万四千人、日雇いの派遣労働者も五万一千人と大半を占めています。
これらの短期労働者は、携帯電話のサイトなどで募集されており、十社のうち、二社で現住所を確認できなくても、派遣労働の登録ができるとしています。
短期派遣労働者への調査によると、日雇い派遣労働者が84.0%と最も多くなっています。
「ネットカフェ難民」への調査では、九割が男性です。
職種では「建設関係」(東京40.9%、大阪24.0%)が最も多く、東京では「運転・運搬・倉庫関係」(13.5%)、大阪では「製造関係」(20.0%)が続きます。
ネットカフェ以外の寝泊まり場所は、「路上」が約四割。東京では「ファストフード店」(46.1%)、「サウナ」(32.1%)の割合が高く、東京の若年層は「友人の家」(49.4%)も多くなっています。
住居喪失の理由は、仕事を辞めたことによるものが過半数を占め、「家族との関係悪化によって家を出た」(東京13.8%、大阪12.2%)が続きます。
住居を確保するための問題点としては「敷金等の貯蓄の難しさ」(東京66.1%、大阪75.6%)、「安定収入が無いために入居後に家賃を払いつづけられるか不安」(東京37.9%、大阪58.5%)「入居保証人の確保の難しさ」(東京31.3%、大阪24.2%)などがあげられています。
求職活動での問題点は、「日払いでないと生活費が続かない」(東京40.2%、大阪53.7%)、「履歴書に書く住所がない」(東京30.4%、大阪56.1%)が上位です。
平均手取り額は、東京で十万七千円、大阪で八万三千円です。将来への生活の不安を過半数が感じ、「いずれどうにかなる」と思う人は、東京の若年層で28.4%ですが、中高年層では11.9%となっています。
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