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日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008] 日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008] 日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008]

元労働者のアスベスト被害救済
無料健診の対象拡大
手帳 職歴だけで交付

「しんぶん赤旗」2007年8月3日(金)より転載

 アスベスト(石綿)をあつかう作業に従事した労働者が退職後に受けられる無料の健康診断の対象が、十月から拡大されることになりました。アスベスト関連被害者の早期救済や病気の早期発見に大きく役立つものといえます。日本共産党の小池晃参院議員が国会で実現を要求していたものです。


小池議員が実現を要求

 先月末に開かれた厚生労働省労働政策審議会で、労働安全衛生法の規則改正案が了承されました。元労働者が無料健診を受けるのに必要な健康管理手帳の交付要件を緩和。これまで、手帳をもらうには、胸部エックス線検査でアスベストによるなんらかの陰影の異常が現れていることが要件となっていましたが、症状がなくても職歴だけで手帳が交付され、無料の健康診断を受診することができるようになりました。厚生労働省によると、対象者は数万人に広げられるといいます。

 小池議員は、二〇〇五年十月の参院厚生労働委員会で、アスベスト健康被害者にたいする健康管理手帳交付が〇四年に五百九十二人、〇五年秋の時点でも九十二人にとどまっていることをとりあげ、健康管理手帳の交付要件の緩和と無料健診が受けられる指定病院の拡大を要求しました。尾辻秀久厚生労働相(当時)は「健康管理手帳の交付要件のあり方は、早急に検討していきたい」とのべ、指定病院についても「必要に応じて、弾力的に対応していきたい」と約束していました。

 今回の規則改正では、(1)吹き付け作業など高濃度のアスベスト作業に一年以上従事した経験があり、初回の粉じんをあびてから十年以上経過していること(2)アスベスト関連業務に十年以上従事していた―のいずれかを満たせば、健康管理手帳が交付され、無料の健康診断を受けることができるようになります。

私たちも要請

 宮本一全建総連労働対策部長の話 対象拡大は私たちも政府に要請してきたことです。小池参院議員が二年前国会でとりあげてくれ、今回実現したことはありがたい。エックス線検査で異常を診断できる専門医も少なく、アスベスト関連の仕事に従事したという職歴だけで健康管理手帳がもらえ、無料の健診を受けられるのは前進です。事業主や一人親方も過去の雇用歴があれば対象となり、今後、多くの被害者が救済されるよう交付の運動を広げたい。

実効性ある運用が大事

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 日本共産党の小池晃参院議員の話 健康診断の対象が拡大されたのは一歩前進といえる。アスベストによる疾病は潜伏期間が長いので、発病がわかった時点で手遅れということにならないよう、早期発見することが大切だ。アスベストを扱った労働者に健康管理手帳を確実に届け、無料の健康診断を受けられることを政府の責任できちんと知らせていくことが重要だろう。この制度の実効ある運用が大事になっている。

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