「均等処遇」対象狭すぎる
パート法改定 小池政策委員長が批判
テレビ討論
日本共産党の小池晃政策委員長は十八日、フジテレビ系番組「報道2001」に出演し、「格差問題」をめぐり各党代表と討論しました。
小池氏は、首相の施政方針演説には「格差」も「貧困」もなく、国民の批判を浴びて急に「底上げ戦略」をいい始めたことを指摘。「付け焼き刃の底が知れた『底上げ』、しかも大企業への支援だけで、くらしを支える中身は全くない」と批判しました。
つづいて政府が「底上げ戦略」の目玉とする「パートタイム労働法」改定が問題になり、小池氏は「(均等処遇の対象となる)全国への転勤が可能で、雇用期限のないパート労働者は、ほとんどいない」と批判しました。
政府はパート労働者の「4、5%」が対象としていますが、その半分以上が期限つき雇用であり、実際の対象者は1%にもみたないといわれています。
小池氏はさらに「雇用期限の定めのない者という規定にすれば、企業の側はパート労働者をみんな有期雇用にしてしまう」と述べ、いっそう対象が減る危険も指摘しました。
また最低賃金のあり方をめぐり、小池氏は「生活保護水準以下だという現状は論外だ」と述べ、ヨーロッパ並みに労働者の平均所得の約半分=時給千円とすべきだと強調。自民党の大村秀章内閣府副大臣が「まずは中小企業の生産性をあげてもらう。そのうえで最低賃金の引き上げをする」と主張したのに対し、「中小企業予算を削ってきたのが、自民党政府じゃないか」と批判しました。
そのうえで、最低賃金制度創設(一九五九年)の際に、岸信介首相(当時)でさえ、最低賃金制と中小企業支援を同時にやるべきで、最低賃金制は“むしろ中小企業の成長にもつながる”と述べていたことを挙げ、「こういう立場でやるべきだ」と述べました。
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