コラボレート 4550人の雇用変動届
“雇用守れ”小池氏要請 政府が対応約束
偽装請負を繰り返し事業停止命令と事業改善命令を受けていた製造請負大手の「コラボレート」(大阪市北区)が四千五百五十人の大量雇用変動届をだしていることが十七日、わかりました。「違法労働の是正が大量解雇につながるとしたら重大。一人も路頭に迷わせてはならない」との日本共産党の小池晃参院議員の要請に、厚生労働省は、コラボレート全事業所を対象に調査し対応すると約束しました。
一事業所で一カ月間に三十人以上が離職する場合、雇用安定法によって職業安定所に大量雇用変動届の提出が義務づけられています。十月分のコラボレートからの提出は三十二事業所にのぼっていました。同月分の大量雇用変動届の全国総数は百十七カ所八千六百六十三人。コラボレートが52%を占める異常事態です。同社の変動届は、さらに増える見込みです。
コラボレートは大手派遣会社クリスタルグループの中核企業。十月に八十四事業所が労働者派遣を請負と装う違法労働の改善命令をうけました。その際、製造業構内からの請負を全面撤退すると表明、派遣への切り替えと発注先に直接雇用を要請するとしていました。
同社が厚労省に提出した報告書によると、請負事業からの撤退による労働者の移動は今月六日時点で一万五千人。八月の社員総数は三万四千人といわれ、44%が移動したことになります。うち八百五十人が発注者に直接雇用され、六千五十人が他の請負に転籍したとしています。残りの八千百人の実態は不明です。
厚労省は、同社からの報告内容を見極めたいとしながらも、大量移動によって数千人規模での解雇がでている可能性を否定しませんでした。
小池議員は「重大事態だ。発注先の大企業メーカーに直接雇用を求めることをはじめ、実態を急いで把握し、厚労省あげて対応してほしい」と重ねて要求しました。
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